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数の理解

数の読み書きや、数の理解のために、こんな工夫をしました

年中の夏に100まで数えられた息子。「入学のときには150まで!」と思っていたけれど・・・。

M.Oさん Kくん (体験談当時の年齢:6歳0ヵ月頃〜6歳7ヵ月頃 男 第1子 大阪府)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

年中の夏に100まで数えることができていたので、小学校入学までには150ぐらいまで数えられるようになってほしいと思っていました。実は、特に仲のいいお友だちが5歳になるまでに100まで数えることができて、息子はとても悔しく恥ずかしい思いをしたことがあります。そんなこともあってか、「今度は自分がその記録を更新するぞ」という気持ちが強かったようです。どこまでできるか親もわからなかったのですが、できるところまでいっしょにがんばろうという気持ちでした。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

ワークには毎月数字に関する問題がありますが、どれも楽しい絵で、子どもが興味を持ちそうな身近な題材を使っていて、わかりやすかったです。「何個と何個にわける」とか「数字の順番に線を引いてつないで絵を完成する」というページも、数を数える反復練習になったと思います。子どもはいつも簡単すぎると言っていたので、もう少し大きな数字まであってもよかったと思うほどです。数を数えてシールを貼る問題では、シールの数が多めにあって、それがとてもよかったです。ちょうどしかないと、子どもは何も考えずにあるものを貼るだけになってしまうので、親としてはそのような工夫がうれしかったです。

その後、子どもにはこんな変化が見られました。

遊びながら楽しみながら学習することで、間違ってもいやがることなく、何度も考え直すようになりました。その成果か、今、息子は学校の勉強のなかで「算数」が一番好きだと言っています。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

お風呂は100まで数えてからあがっていました。小学校入学前の春休みには、10までの数を私がノートにお手本を書き、毎日練習しました。ワークと同じように、「いちごが〜個あると何個ずつ食べられる?」「何個食べたら何個残る?」と言うようにしていました。そういうちょっとした声かけが、知らず知らずのうちに、子どもの引き算の勉強につながっていたのだなと思いました。毎週1回駄菓子屋に買い物に行くのですが、100円持っていくとどれだけのものが買えるかと言うこともわかってきました。ワークの積み重ねの結果、少しずつ頭の中で簡単な足し算や引き算ができるようになったのかな?と感じています。先日算数の授業参観に参加したときも、数の問題に慣れているのか人より早く手を挙げて答えていました。これも<こどもちゃれんじ>のおかげだと思います。子どもも「しまじろうで何回もやったことがあるからわかるねん」と言っていました。

今振り返ってみて思うことは・・・。

入学前に150まで数えられても200まで数えられても、それは自己満足なだけであって、入学してからの勉強にはあまり関係がないのだということがわかりました。ただ、1から10までの数字は授業の最初からよく出てくるし、足し算や引き算もすぐに始まるので、数字の読み書きができているといい部分もあるかと思います。たとえ数字が苦手でも、硬貨のお金に関心を持つお子さんは多いのではないでしょうか。私が実行したのは、紙に10円と50円と100円玉をいくつも書いて切り抜き、子どもとお店やさんごっこをして遊ぶことでした。はじめは子どももチンプンカンプンでしたが、何度もやっていると、おつりもわかるようになりましたよ。お金の価値も理解できるし、一石二鳥ですね!

数の理解

沢井 佳子 先生

100まで数えられることよりも、10までの順序数・集合数の概念が理解できることが今後の力につながります。

数量(数)について就学前までに固めてほしい土台は、100までの数を「言える」ことよりも、たとえそれが10までの数であっても、ものの順番をあらわす「順序数」と、ものを順番に数えたとき、その最後の数が全体の個数を表すという「集合数」の概念を理解していることです。10までの自然数のしくみ・・・という土台の部分をきちんと理解できるようになると、それは後で、あつかう数が100になっても1000になっても、同じ自然数として応用していくことができるのです。

年長児の場合、100までの数唱ができる(数の名前が言える)ということは、珍しいことではないかもしれません。しかし、そうした数唱ができる子どもが、実際、100まで、あるいは10までの数の概念をしっかりと持っているかといえば、必ずしもそうではありません。お子さんが単に数字を覚えているだけなのか、数の概念を理解できているのか、お子さんの様子から確かめてあげてください。

おはじきを20個ぐらい準備して、そのうち、8個をテーブルの上に横一列に並べます。「ここのおはじきは、いくつあるかな?数えてみて」とたずねると、子どもは「1、2、3、4・・・8」と数えて(順序数)、「全部で8個」(集合数)という答えを出すでしょう。ただ、場合によって、順番に「1、2、3、4・・・8」まで数えたものの、最後の8という数が全体の個数を表すという「集合数」の概念が理解できず、「全部でいくつ?」と聞くと「10個!」や「9個!」などと違う数を答える場合もあるのです。

また、おはじきを手前に8個一列、外側に8個一列を並べて、手前は不揃いに密集させて並べ、外側のほうのおはじきは幅を広げて一列に並べます。そして、「(指でさし示しながら)手前のおはじきと、外側のおはじきでは、どっちの数が多いかな?」と子どもにたずねてみます。もし「同じ」と答えたら、「おはじぎが広がっていようが、詰めて置いていようが、おはじき8個に変わりはなくて、同じ数だ(「数の保存」の概念)」と理解できていることになります。しかし、この「数の保存」の概念を理解する前の段階では、「個数」と「長さ」や「密度」などを混同して、広がったほうのおはじきの数が多いとか、ビシッと詰まって並んだおはじきのほうが多いなどと答えがちです。もしこの「数の保存」の概念がまだ理解できていない段階でしたら、手前のおはじきと、外側のおはじきを一個ずつくっつけていって(1対1対応)、同じ数であることを、繰り返し、動作で確認することが大切です。

実際に何か物を使って、手で動かしながら、実験的に考えることが理解を深める近道となります。物を並べ替えたり、仲間に分類したりする動作の中で、手の感覚や視覚を使って、子どもは概念を実感的に理解するようになります。「数というからには数字を使って覚えさせなければ」と、とらわれずに、ぜひ身近な材料(おはじき、みかん、いちご・・・)を使って、おうちのかたも一緒に、「ものを使った数の遊び」を楽しんでください。

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