合格の計画を立てる!(2) 日課表は保護者と一緒につくる! [高校受験]
前回は、年間計画のつくり方について取り上げました。今回は、年間計画を日々実行していくために大切な、週間計画と日課表について紹介します。
週間計画は、部活や塾など、各曜日の予定を考慮してつくります。日曜日は、スケジュールの遅れを調整する予備日として空けておくとよいでしょう。
日々の学習ペースの基本となる日課表は、必ずご本人と保護者で相談しながらつくってください。食事やお風呂の時間が一定しないと、学習習慣のリズムはつくれませんから、ご家族の協力が不可欠なのです。
■夕食前の時間を有効活用して
勉強は夕食後から……というかたが大部分だと思いますが、よくできる子は、夕食前のスキマ時間を上手に活用しているケースが多いですね。空腹時は、集中力が増すこともよく知られています。たとえば計算や漢字練習など、短時間でも取り組みやすいことを夕食前の20分でも30分でもやっておくと、気持ちにも弾みが付き、夕食後の学習もはかどります。
■いきなり3時間は無理!?
受験生活が本格化したら、学習時間は平均して1日3時間程度は確保したいものです。しかし、これまで学習習慣がほとんどなく、せいぜい1時間程度しか勉強してこなかったりした子が、いきなり3時間やろうとしても、必ず無理がきます。
1学期の間は1時間~2時間とし、徐々に増やしていくなど、これまで勉強してきたリズムや時間を踏まえて無理のない計画を立てるよう、アドバイスしてあげてください。
また、1学期の間は部活で忙しい子も多いと思います。部活や塾のある日とない日で日課表をいくつかつくるとよいですね。
■学習時間をどう確保するか
たとえば、朝が得意であれば、早めに就寝して朝食前に1時間勉強する。夜のほうが集中できるのであれば、朝はゆっくりと眠るなど、さまざまなペースが考えられます。朝型・夜型はご本人の体質や性格によりますから、学習のリズムはご本人に任せましょう。ただし、睡眠は7時間以上、きっちり取ることが不可欠です。
■家族の協力態勢を
日課表ができたら、家族でそれを共有し、協力を仰ぐようアドバイスするとよいですね。日課を自ら宣言すると、「やらざるを得ない」気持ちになるというよさもあります。
また、保護者のかたは、都道府県の教育委員会のホームページを「お気に入り」に入れて、受験関係の発表はすぐ見られるようにしておく、志望校の内申書と学力検査の比率など、基本事項は早めに確認するなど、情報面でのフォロー態勢をつくっておきましょう。
その一方で、ご本人に「過度な期待をかけない」ことも大切です。講演会等ではよく「ご自分の15歳のころを思い出してみてください」とお話しするのですが、自分から計画的に学習を進められる中学生はひと握りです。たとえ、保護者のかたがそのようにできた中学生だったとしても、親と子は別の人間ですから、同じ期待をかけるのは酷というものです。
1年間の受験生活を経験して、子どもたちは成長していきます。「予定どおりいかない」「思うように成績が上がらない」と悩むこともあるでしょう。計画を自分で立て、調整していくことで、自らの意欲を持続させ、目標に近付くにはどうすべきかがつかめてきたりもします。
3つの計画表づくりをスタートに、子どもたちの挑戦を見守ってあげてください。