二瓶 健次 先生

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おへそ0歳9ヵ月
寄せられたご相談

生後1ヵ月くらいから臍(へそ)ヘルニアになり、お臍が小さくなりません。

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9ヵ月になる女の子です。生後1ヵ月くらいから、臍(へそ)ヘルニアになり、いまだに、お臍が小さくなりません。
1歳までに治らないと、整形外科手術を受けなければならないと聞きました。できれば、子どもに痛い思いをさせたくありません。このまま何もしないでよいのでしょうか?
ちなみに寝ているときはお臍が出ないのですが、泣いたり、おなかに力を入れると、大きくお臍が出てしまいます。

先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生

臍ヘルニアは通常は心配がないことが多いです。1歳過ぎまで様子を見ましょう。

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臍ヘルニアというのは赤ちゃんの腹部の筋肉発達が未熟なために、おなかに圧力がかかると(泣いたり、せきをしたり、全身に力を入れたりした場合)その割れ目から、腸の一部が盛り上がって膨れる状態を言います。
さわるとやわらかくぐちゅぐちゅといった感じがします。赤ちゃんには程度の違いはありますが、よく見られる状態です。大きさには小指大くらいから4〜5cmくらいまで赤ちゃんにより異なります。

通常は心配ないことが多く、1歳過ぎまでに、80-90%くらいが改善するといわれていますので、1歳くらいまでは、そのまま経過を見てよいでしょう。
よく10円玉をお臍に当ててばんそうこうを強く貼りつけたり、ガーゼで圧迫したりする方法はすすめられていませんでしたが、最近のばんそうこうはかぶれが少なくなり、スポンジなどで圧迫する意見もあります。
むしろ無理に圧迫することは赤ちゃんのおなかの皮膚にとってはよくありません。狭い部分から腸が外に出てきて、元に戻らなくなって、腸の一部が締めつけられるような状態を、嵌頓(かんとん)ヘルニアといって、緊急の手術の対象となります。
ヘルニアの部分が赤くなっていたり、紫色に変色したり、痛がっているようであれば、医師を受診してください。

もし1歳を過ぎても臍ヘルニアが続くようであれば医療機関を受診してください。
なお、受診される場合は、臍ヘルニアの手術は整形外科よりは、通常、外科(小児外科)でされますので、外科(小児外科)を受診してください。尚、手術をするにしても麻酔をかけますので子どもさんに痛い思いをさせるわけではありません。

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プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。