二瓶 健次 先生

総合監修:二瓶 健次 先生

各専門分野の先生の紹介

症状・病名と予防接種

病気と予防アドバイス - ぜんそく

ぜんそく0歳3ヵ月
寄せられたご相談

2ヵ月のときに肺炎で入院しましたが、将来ぜんそくの心配はあるのでしょうか。

相談内容の詳細を見る

現在3ヵ月になるのですが、2ヵ月のときに肺炎で3日ほど入院しました。
よく育児書などで「呼吸が速くなる」と書かれていますが、どれくらいの目安で観察したらよいのでしょうか? 呼吸も寝てすぐだと鼻をヒューヒューさせ、胸で呼吸をしている感じなのですが、寝入ってしまうと落ち着きます。将来、ぜんそくの心配があるのでしょうか?

先生からのアドバイス
大矢 幸弘 先生

一般的には肺炎になったからと言って、ぜんそくの心配があるわけではありません。

アドバイスの詳細を見る

肺炎を起こす一部のウイルス感染では、乳幼児期のぜんそく症状を誘発しやすくなるようですが、一般的には肺炎になったからといって、ぜんそくの心配があるわけではありません。
ぜんそくの場合は鼻がヒューヒューするのではなく、気管支がある胸の奥からヒューヒュー・ゼーゼーが聞こえます。また、息を吸うときよりも吐くときにヒューヒュー・ゼーゼーし、時間が長くかかるのが特徴です。
呼吸が速くなるのはぜんそくのときだけでなく、熱が出たり肺炎や気管支炎など別の病気でもなりますからそれだけでは診断できません。

ぜんそくは中発作(中くらいの程度の発作:ヒューヒュー、ゼーゼーがはっきり聞こえて、睡眠中もときどき目を覚ます。学校は無理すれば行けるが、食欲も落ち、活動性が下がる状態)や大発作(強い発作:苦しくて横になって眠れない。食事もできずしゃべることも日常生活も困難な状態)になると寝入ってしまうことはできませんから、見逃すことはないはずです。
まだぜんそくになると決まったわけではありませんし、ぜんそくは診断されてからガイドラインに基づいた治療を行えば決して予後が悪い疾患ではありませんので、今から心配してお子さまが寝る度に観察をする必要はないと思われます。

関連するQ&A

Yahoo!ブックマークに登録ヤフー このエントリーをはてなブックマークに追加 はてな

プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。

プロフィール


大矢幸弘

名古屋大学卒業後、名古屋大学小児科、国立名古屋病院小児科を経て、 1995年から国立小児病院アレルギー科、2002年から国立成育医療センターアレルギー科医長として勤務。 小児の喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど小児アレルギーが専門。