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総合監修:二瓶 健次 先生
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体の部位アドバイス - その他の体の部位
その他の体の部位0歳7ヵ月
寄せられたご相談
生まれたころから、首の付け根と耳の後ろにしこりがあって消えません。ほうっておいていいのでしょうか?
首の付け根・耳の後ろに数箇所しこりがあります。直径5mm程度ですが、痛みはないようです。生まれたころからあってなかなか消えないのですが、このままほうっておいていいのでしょうか? いつか自然に消えるのでしょうか?
先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生
小さなリンパ腺(せん)がしこりとして手にふれているのです。この状態の大きさであれば、心配はありません。
人の体には全身にリンパ腺がはりめぐらされており、ここには感染などに対して防衛の役目を担うリンパ球が詰まっています。体の表面に近い所にもありますが、通常は小さいのであまりふれることはありません。
しかし、あごの下、耳の後ろ、頭の後ろ、わきの下、そけい部(足の付け根)などではリンパ腺が密集しており、そのいくつかが米粒大の大きさでふれることがあります。体のどこかに感染などがありますと、その近くのリンパ腺が反応して大きくなります(例えば、虫歯があるときにあごの下のリンパ腺が大きくなったりします)。
ときにはリンパ腺そのものに感染が起こり、大きくはれることがあります。これはリンパ腺炎と言われています。
また、特殊なリンパ腺の病気(悪性腫瘍(しゅよう)など)でリンパ腺が単独に大きくなることもあります。
子どもではリンパ組織が発達していますので、特に感染がなくてもいくぶん大きめになっていることがあります。扁桃腺(へんとうせん)が子どものときは大人より大きいのと同じです。
このお子さんのように、首の下や耳の後ろなどの5mm程度のものであれば、特に感染がなくても手にふれることがありますので、心配はいりません。この程度の大きさのものならばこれからも続くかもしれません。
しかし人差し指の先の大きさくらいに大きくなったり、赤くはれてくるようであったり、熱が見られるようならば、小児科を受診してください。