2012年度に出題された良問をピックアップ 2[2012年度入試で何が問われたか<社会> 首都圏119校の問題を徹底分析 第4回]
首都圏を中心に国・私立中学校のべ119校の2012年度社会科入試問題を徹底分析。その傾向と対策について文教大学専任講師の早川明夫先生にお話しいただきました。
※以下は、2012年4月に開催された森上教育研究所主催「わが子が伸びる親の『技』研究会」セミナーでの早川先生の講演を抄録したものです。
※分析対象は首都圏の主な国・私立中学校と、首都圏以外では、ラ・サール中学校(鹿児島県)、海陽中学校(愛知県)、神戸女学院中学校(兵庫県)など20校です。公立中高一貫校は除き、複数回入試を実施した学校は、それぞれ1校分として計算してあります。
2012年度に出題された良問をピックアップ 2
前回に引き続き、今回も2012年度の対策に役立つ、良問を分析します。
今回は雙葉中、麻布中の2校です。
<良問ピックアップ C> 雙葉中 大問3 問5
「日本は島国で単一民族のため、他国にあるような差別がない」という意見の誤っている点を、具体例と共に答えさせる問題
差別について考えさせる問題です。日本にはアイヌの人々などがおり、差別が行われてきたことを考えるきっかけになります。
<良問ピックアップ D> 麻布中 問9(1)(2)
人々の「思い込み」の具体例とその内容、それがなくなった時に生活はどのように変化するのかについて答えさせる問題
原子力発電所を想定しての出題です。解答例として「思い込み」は「原子力発電はクリーンで安全なうえ、発電コストが安いため、資源の乏しい日本では原子力がエネルギーの中心となっていくであろうという考え」、「生活の変化」は「便利さだけを求めず、エネルギーの生産が可能な範囲内で本当に必要なものを見極めて生活するようになる」が挙げられます。
各中学校の入試問題はこちらでご確認ください | |
雙葉中学校 9年間入試と研究 平成25年度用中学受験 9 | 麻布中学校 10年間入試と研究 平成25年度用中学受験 2 |