定期テスト対策 高校数学

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数学Ⅱ 定期テスト対策【式と証明】不等式の証明で相加平均と相乗平均の大小関係を使うコツ

【式と証明】不等式の証明で相加平均と相乗平均の大小関係を使うコツ

不等式の証明で,どんなときに,相加平均・相乗平均の関係を使ったらよいのかわかりません。

進研ゼミからの回答

こんにちは。
いただいた質問について,さっそく回答いたします。

【質問の確認】

不等式の証明で,どんなときに,相加平均・相乗平均の関係を使ったらよいのかわかりません。
というご質問ですね。

【解説】

相加平均と相乗平均の大小関係は,
「a>0、b>0のとき、a+b≧2√ab(等号が成り立つのは、a=bのとき)
でしたね。
この関係は,不等式を証明するときなどに使うことができるものでした。
ただし,実際の問題では,どんなときに相加平均と相乗平均の大小関係を使ったらよいのか,どのような2数に対して当てはめればよいのか,迷うことがあると思います。
では,具体的に見ていきましょう。

≪その1:どんなときに,相加平均と相乗平均の大小関係を使ったらよいの? ≫
判断するポイントは,次の通りです。
①証明する不等式の中に、a、1/aのように、「掛けたら文字が消えてしまう(定数となる)文字のカタマリの組」があること。(a×1/aとなり、aが消えます)。②①の文字のカタマリのそれぞれが、正の数(値)であること(例えば、a、1/aがともに正の数)。」
次の例題で,どのように使うかを考えてみましょう。

【例題1】
a>0、b>0のとき、ab+9/ab≧6を証明せよ
<考え方>
式の中で、「カタマリを設定します。例えば、ab、9/abという二つのカタマリとして見てみると、ab、9/abをかけると、ab×9/ab=9となり、abが消えて定数となる。よって、上のポイント①に当てはまります。a>0、b>0だから、ab>0、9/ab>0 よって、よって、上のポイント②に当てはまります。このように、上記2つのポイントを満たしているので、ab、9/abに対して、相加平均と相乗平均の大小関係が使えそう、と判断できますね。」
<解答>
解答
≪その2:相加平均と相乗平均の大小関係を使える気がするけれど,そのやり方がわからない…という場合≫
難しい問題になると,なんとなく相加平均と相乗平均の大小関係が使えそうなのですが,どの2式を当てはめたらよいのかわかりにくいことがあります。その場合の考え方について見てみましょう。

【例題2】
a>0、b>0のとき、(2a+b)(2/a+1/b)≧9を証明せよ
(考え方)
(考え方)証明すべき不等式の左辺を展開して、どの文字のカタマリがポイント①②を満たすか考えましょう。
<解答>
左辺を展開して,

解答
◎まとめ
不等式の証明で,相加平均と相乗平均の大小関係を使うかどうか,判断のポイントは,

① 証明する不等式の中に,「掛けたら定数となるような文字のカタマリの組」があること。

② ①の文字のカタマリのそれぞれが,正の数(値)であること。

そして,「①②に当てはまるかどうかすぐにわからない」というときは,「証明すべき不等式を展開」して,上の①②を満たす文字のカタマリがあるかチェックしましょう。

【アドバイス】

『相加平均と相乗平均の大小関係』を使うと楽に証明できる場合もあるので,判断のポイントをしっかり押さえて,使えるようになっておきましょう。

それでは,これで回答を終わります。
これからも,『進研ゼミ高校講座』にしっかりと取り組んでいってくださいね。

  • ここで紹介している内容は2017年3月時点の情報です。ご紹介している内容・名称等は変わることがあります。

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