二瓶 健次 先生

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インフルエンザ1歳9ヵ月
寄せられたご相談

1回目のインフルエンザの予防接種の3日後に発熱、嘔吐(おうと)しました。インフルエンザの副反応の可能性もなきにしもあらずとのことですが、2回目の接種を受けてもいいのでしょうか?

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インフルエンザの1回目の接種を受けた3日後に、急な発熱・嘔吐(おうと)があり病院を受診し、ウイルス性胃腸炎との診断でしたが、インフルエンザの副反応の可能性もなきにしもあらずということでした。
自宅に帰ってからも一晩熱は続きましたが吐くことはなく、翌朝には元気になり、昼過ぎには普通食も食べ、ふだんと変わらぬ生活になりました。下痢はしなかったのですが、もし副反応であるならば2回目を接種しない方がいいのでしょうか?
主人もインフルエンザの予防接種で発熱したのですが、このような体質が遺伝する可能性などはありますか? また子どもが吐いたので心配ですが、インフルエンザの副反応によって脳症などは起きますか。

先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生

インフルエンザワクチンの副反応である可能性は少ないですが、否定はできませんのでしいて2回目を接種しなくてもよいでしょう。

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インフルエンザワクチンにもまれながら副反応と考えられる症状があります。
主なものは接種した部分の皮膚が赤くなったりはれたりする局所的な反応、発熱や頭痛、嘔気などの全身反応などです。そのほかには全身のアレルギー反応としてじんましん、ぜんそく、呼吸困難なども見られます。ごくまれに発熱、頭痛、意識障害、けいれんなどを起こすワクチン後の脳炎が知られています。

ワクチン接種後の副反応としての症状は、通常接種後2週間以内に見られるとされていますが、ワクチン接種と関係なく偶然に起こった症状との判別をすることは実際には極めて困難です。

ご相談の場合も、たまたま感染したウイルス性の胃腸炎かもしれませんが、ワクチンとの関連も完全には否定することはできません。
ご家族のかたも接種後に発熱をしているようですが、このような体質はやはり受け継ぐことは十分に考えられます。したがって、今回はしいて2回目を接種しなくてもよいのではないでしょうか。1回だけでもまったく効果がないわけではありません。次年度のインフルエンザワクチン接種については、主治医と相談して決めてください。

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プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。