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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 事故予防・安全対策
事故予防2歳5ヵ月
寄せられたご相談
パパに手を持ってもらって揺らしてもらうのが好きな娘。でも引っ張られすぎて、ひじが抜ける心配はありませんか。
娘はパパと遊ぶのが大好きです。特に手を持ってブランコのようにブランブラン揺らしてもらうのが好きで、やってもらっては大喜びしています。でもそばで見ていると、引っ張られすぎてひじが抜けないか心配です。
ひじが抜けるなんてことはないでしょうか。
先生からのアドバイス
末松 隆子 先生
2〜3歳児はひじが抜ける(肘内障:ちゅうないしょう)ことの多い年齢なので、注意した方がよいでしょう。もしひじが抜けてしまった可能性がある場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
2〜3歳児はひじが抜ける(肘内障)ことの多い年齢なので、注意した方がよいでしょう。
なぜなら、ひじの関節は3本の骨からなり、ひじが曲がる部分は靭帯(じんたい)によって支えられています。しかし、この年齢のお子さんでは靭帯の支えが弱く、骨も小さいので、関節が伸びた状態で引っ張ると、骨の一部を覆っている靭帯から骨が外れて抜け出しやすいのです。
もしひじが抜けると、お子さんは「痛みで泣き出す、腕をダラリと垂らし動かせない、ひじを動かせない、バンザイができない」などの状態になります。
元に戻す(整復)のは比較的簡単で、整形外科の医師であれば、すぐに治してくれるでしょう。整復されれば痛みはなくなり、すぐに腕は動かせます。後遺症などが出ることもほとんどありません。
ただしひじが抜けた状態が長引くと、整復も難しくなります。また、鎖骨や肘関節、手関節の骨折でも同じような症状が出ますので、骨折の可能性がないかどうか知るためにも、早めに整形外科を受診しましょう。
「肘内障」は繰り返し起きることもありますが、小学生くらいになると自然と起きなくなります。