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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 口に関すること
歯並び0歳5ヵ月
寄せられたご相談
歯の生えないうちから、下唇を上唇の下に入れて口を閉じていると、歯並びが悪くなるのでしょうか? また歯並びは遺伝するものでしょうか?
まだ5ヵ月で歯も生えていないのですが、先日友人から「下唇をずっと上唇の下に入れて口を閉じていると歯並びが悪くなるよ」と言われました。私は特に今まで気にしていなくて、赤ちゃんは口を閉じているときは、下唇を少しかむものなのかなと思っていました。
実際、このような状態はよくないのでしょうか。ちなみに、私はかなり歯並びはよい方で、主人も目立って悪い方ではないです。歯並びは遺伝するものでしょうか。
先生からのアドバイス
池田 正一 先生
この年齢で下唇を上唇の下に入れて口を閉じていても、将来の歯並びには何ら影響はありません。また親の顔や体つきが似るように、子どもの歯並びも親に似てきます。これを多因子遺伝と言います。
子どもの体の特徴は頭が大きく、手足が短いものです。上のあごはその頭についており比較的大きく、下のあごは手足の骨と同じようなかたちをしており、初めは小さく、成長とともにだんだん大きくなります。
赤ちゃんも同じように頭が大きく、上のあごも大きく、下のあごは小さいものです。したがって下のあごが後退しているため、自然に下の唇が内側に入ってしまうのです。
これは成長とともに下のあごも大きくなり、上下の唇がちゃんと合うようになります。特に心配はありません。
また、歯並びはあごの大きさと歯の大きさとのバランスで決まりますが、背の高い親から背の高い子が生まれるように、あごの大きさも遺伝します。生後の栄養なども関係しますから、必ずしもすっかり同じではないにしても歯並びも親に似ると思ってよいでしょう。