受験シーズンが近づくと、ストレスや不安を感じる受験生・保護者のかたも多いのではないでしょうか。「志望大合格」のためには、大学入試のしくみを知り、やるべきことの優先順位を立て、自分にあった対策を行うことが必要です。
ここでは、大学入試のしくみ、進路選択のポイント、合格できるか不安になった時の対処法、保護者のかたのサポート方法などについてお伝えします。
受験がつらい!そんな時に読んでほしい記事3選
監修:進研ゼミ 大学受験情報担当
西野貴昭
松﨑周平
田中万美子
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大学入試の基礎知識
大学入試は大別すると「学校推薦型選抜」「総合型選抜」と「一般選抜」にわけられ、それぞれ入試形態が複雑化してきています。日程、出願条件、入試科目などそれぞれ異なっているため、早めに入試の基礎情報をおさえ、志望大合格へ向けた対策をしていきましょう。
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学校推薦型選抜(旧推薦入試)
学校長の推薦が必要な入試制度。出願条件として「学習成績の状況(評定平均)が4.0以上」など、高校の成績に一定の基準を設ける大学が多い。大きくわけて、「指定校制」「公募制」の2種類あります。
「指定校制」は、大学が特定の高校を指定して実施する方式。学習や部活動などの成績を評価し、校内選考が行われます。
「公募制」は、大学が示した条件をクリアし、学校長の推薦があれば、どの高校からも出願できる方式です。 -
総合型選抜(旧AO入試)
学校長の推薦は基本的には不要。条件を満たせば出願できる入試制度です。ポイントは「大学の方針と受験生の希望のマッチングを重視する」入試であること。多くの大学で「どんな学生を求めているか=アドミッション・ポリシー」を示しており、このアドミッション・ポリシーにそって、意欲・適性・能力などを評価していきます。旧AO入試と比べて、大学入学共通テストや一定の知識が必要な小論文を課すなど、何らかの学力を見ることが多い点が特徴です。
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一般選抜(一般入試)
入学者選抜のうち、学校推薦型選抜、総合型選抜などの特別選抜を除いた選抜のこと。
国公立大の一般選抜は原則として、1月実施の大学入学共通テストと大学ごとの個別学力検査の合計点で合否が決定。個別学力検査は「前期日程」「中期日程(一部の公立大で実施)」「後期日程(難関大を中心に廃止・縮小傾向)」の3期間で設定されます。
私立大の一般選抜は、各大学が入試日程を決定。日程が重ならなければ何校でも受験可能です。入試方式も大学・学部・学科により多種多様です。 -
大学入学共通テスト
各大学が独立行政法人「大学入試センター」と共同で実施する試験。毎年1月中旬の土・日の2日間に全国で一斉に実施されます。
国公立大の一般選抜受験者は、原則として全員が受験する必要があり、多くの私立大でも共通テストを利用した入試を導入しています。また、学校推薦型選抜や総合型選抜でも活用されることがあります。解答方式はマークシート方式。7教科21科目あり、受験予定の大学が指定する教科・科目を受験します。