- 監修:磯部頼子先生
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啓子先生からの入園アドバイス
啓子先生 | ちー先生 | ハジメ先生 | ||||
幼稚園教諭暦ウン十年のベテラン。どんな問題も、啓子先生が来ればすべて解決! | 幼稚園教諭暦3年。こどもたちと遊ぶときも全力、叱るときだって全力! | 幼稚園教諭暦1年目。落ち着きのある癒し系。でも体を動かす遊びでは別人に! |
思いっきり遊びたいのに、まわりの状況でそれができないときは、ちょっとかわいそう……。欲求不満になっちゃうよねぇ。 |
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でも集団生活では、こうした場面はある程度避けて通れないですし……。 |
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あらあら、ふたりとも。子どもの欲求不満を否定的にとらえすぎているようよ。確かに欲求不満は精神的にいい状態ではありませんから、大人が知恵を働かせて収めていくことが大切よ。でも単に欲求を満たせばいいというものではないの。子どもにとっては「思い通りになる体験」と同じように「思い通りにならない体験」も必要なんです。では、「思い通りにならない体験」から学ぶものって、何だと思う? |
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そうですね。その欲求がなぜ通らないのか、どんなことならいいのか、いつならいいのか、といった状況判断の学習になる……かな。 |
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そう。でも、子どもだけでそれを判断するのはまだ難しいわね。 |
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じゃあ、子どもの欲求不満に向き合う大人の対応が重要ですね。 |
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そうなんです。欲求不満への対応はそれぞれの状況や子どもの年齢によっても変わるけれど、どんな場合でもまずは心を込めて向き合い、その欲求が当然のことなのか、受け入れられないことなのかを見極めるところから始まるの。 |
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当然の欲求なら、一緒に実現できるように努力しますよね。でも、わがままだったり、その場の状況から実現できないこともあります。 |
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そのようなときこそ、本人が納得してがまんできるように話し合ったり、妥協案を見つけられるような丁寧な関わりが必要です。誠意をもって子どもの欲求に向き合えば、きっと子どもの学びにつながっていきますから。 |
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私も子どもがちゃんと経験を積み重ねていけるような向き合い方をしてあげたいな。 |
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5歳児くらいになれば、大人の助けを借りずに自分で判断したり、欲求の出し方を工夫したりする様子も見られるようになります。相手や周囲のことも考えられるようなかかわり方ができるといいですね。 |
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欲求不満は、甘えたり、かんしゃくを起こしたり、泣いたりと子どもによってさまざまなかたちで表れます。また、欲求不満であることがわかりやすい子もいれば、なかなか表に出さない子や欲求が読み取りにくい子もいます。
特に新しくきょうだいが生まれるときや入園した当初などは、環境の変化から欲求不満を感じることもあります。ご家庭では、お子さんの様子をよく見て「おや?」と思う言動が見られたときは、その背景にある欲求に目を向けてあげましょう。
欲求を満たすことには心の安定をもたらす一方で、わがままを増長させるという側面もあります。すべての欲求を満たす必要はありません。誠意をもって子どもの気持ちに向き合い、その欲求が受け入れられるものかどうかをおうちのかたがしっかり判断しましょう。
欲求は意欲や好奇心の表れでもあり、ないよりはあった方がよいし、出さないよりも出した方が成長の場が広がります。重要なのは、それをどう受け止めるかという大人の対応なのです。
特に新しくきょうだいが生まれるときや入園した当初などは、環境の変化から欲求不満を感じることもあります。ご家庭では、お子さんの様子をよく見て「おや?」と思う言動が見られたときは、その背景にある欲求に目を向けてあげましょう。
欲求を満たすことには心の安定をもたらす一方で、わがままを増長させるという側面もあります。すべての欲求を満たす必要はありません。誠意をもって子どもの気持ちに向き合い、その欲求が受け入れられるものかどうかをおうちのかたがしっかり判断しましょう。
欲求は意欲や好奇心の表れでもあり、ないよりはあった方がよいし、出さないよりも出した方が成長の場が広がります。重要なのは、それをどう受け止めるかという大人の対応なのです。
※ここでご紹介している事例やアドバイスは、磯部先生監修の「子どもの発達と保育のポイント」を元に作成しています。