- 監修:磯部頼子先生
プロフィールをみる
啓子先生からの入園アドバイス
啓子先生 | ちー先生 | ハジメ先生 | ||||
幼稚園教諭暦ウン十年のベテラン。どんな問題も、啓子先生が来ればすべて解決! | 幼稚園教諭暦3年。こどもたちと遊ぶときも全力、叱るときだって全力! | 幼稚園教諭暦1年目。落ち着きのある癒し系。でも体を動かす遊びでは別人に! |
自分を表す主張って、2~3歳ごろに激しくなることが多いですよね。 |
|
そうね。でも、マナちゃんのように、入園してから強く表れることも珍しいことじゃないんです。時期は一人ひとり違っていいの。大切なのは、こうした変化を成長として見てあげることね。 |
|
うーん、強く自分を主張してくると対応に困ることもあるけど……。私はマドカちゃんのママの気持ちも、わかるなぁ。 |
|
主張が強くなるのは、「自分」対「相手」の意識がはっきりしてきて、自分でやりたいと思ったり、まわりの評価を気にし始めるからなんですよね。 |
|
そう。だから「自我の芽生え」とも言われます。「自分はもう赤ちゃんじゃない!」という気持ちの表れでもありますね。 |
|
それで受け入れてもらえないと、ますます激しく抵抗したりするんですね。 |
|
子どもの主張は、まずその気持ちをしっかりくみ取ってあげることが必要です。「こうしたいのね」と言葉にしてあげて、そのうえで、ある程度は子どもの意思を尊重できるといいわね。子どもは思いが受け入れられると「自分は認められているんだ」と感じることができるから、そのことで子ども自身が感情をコントロールできることもありますよ。もちろん難しいこともあるけれど。 |
|
どうしても受け入れられないことや、いけないことを主張するときは……。 |
|
それはもちろん断固として聞き入れてはいけないわ。なぜいけないのかをきちんと説明することも忘れないで。 |
|
子どもも素直には受け入れないだろうから、ここが大人のふんばりどころだわ! |
|
それから、子どもは責任の意識をもったり集団生活を含めたいろいろな体験をする中で、物事のよしあしを考えたり、状況に合わせて感情をコントロールすることもできるようになっていきます。次第に自己主張で他人とぶつかることが多くなっていくけど、その体験を通して成長をしているんですよ。 |
|
ぶつかりながら、成長しているのか……。そう考えると、子どもの主張の質をとらえることが大切なんですね。 |
|
集団生活の中では、強く自分を出すことはぶつかり合いの原因になります。でも、これも子どもを成長させる貴重な体験のひとつ。園でのトラブルは、それほど心配する必要はありません。
ただ、家庭での対応として注意していただきたいのは、子どもの要求が受け入れられないときに、その場をやりすごそうとお菓子などでごまかしたり、うそをついたりはしないということ。これでは子どもの学びや成長にはつながりません。いけないこと、受け入れられないことはしっかり言葉で伝え、譲らない態度でいてください。
子どもは自分の意思が通らないことでぐずったり、だだをこねたりしますが、こうした子どもの葛藤(かっとう)に大人が巻き込まれないこともとても大切。感情的になった子どもに対して、こちらも感情的になってしまえば、けんかと同じでどんどんこじれていきます。反対に、大人が動揺せずに対応すると、子どももあっさりあきらめることも多いものですよ。
ただ、家庭での対応として注意していただきたいのは、子どもの要求が受け入れられないときに、その場をやりすごそうとお菓子などでごまかしたり、うそをついたりはしないということ。これでは子どもの学びや成長にはつながりません。いけないこと、受け入れられないことはしっかり言葉で伝え、譲らない態度でいてください。
子どもは自分の意思が通らないことでぐずったり、だだをこねたりしますが、こうした子どもの葛藤(かっとう)に大人が巻き込まれないこともとても大切。感情的になった子どもに対して、こちらも感情的になってしまえば、けんかと同じでどんどんこじれていきます。反対に、大人が動揺せずに対応すると、子どももあっさりあきらめることも多いものですよ。
※ここでご紹介している事例やアドバイスは、磯部先生監修の「子どもの発達と保育のポイント」を元に作成しています。