イライラして子どもを感情的に叱ってしまう!「メタ認知」で冷静に伝えてみよう

イライラして子どもに八つ当たりしてはいけない。……頭ではわかっていても、どうしても感情的になってしまい、またやってしまった!ということはよくありますね。感情的にならずに伝える、ということは、なかなかむずかしいものです。ステイホーム期間に、家庭内の暴力が増えたという報告もありますが、心の余裕をなくしそうなときに、湧き上がってくるイライラをどう鎮静させたらいいのか、法政大学人文科学研究科の渡辺弥生先生にお話を伺いました。

イライラしたときには「メタ認知」が効く!

イライラするときは、なぜイライラしているのかの原因を考え、自身のことを少し引いて客観的にみることが必要です。この自分自身を客観的に見て、俯瞰してみることを「メタ認知」といいます。「メタ」とは、高次という意味で、高いところから自分が何をしているかをモニターしてみる、ということ。そうして見た時に、誤っているところがあればそれを調整していくことが「メタ認知」で、心理学の中ではとても大切なキーワードです。

  • 「メタ認知」とは、自分自身を客観的に見て、俯瞰してみること
  • 誤っているところがあればそれを調整していくことが「メタ認知」

いつもやってしまう険悪な悪循環をメタ認知してみよう

それでは、いつもやってしまう険悪な悪循環をメタ認知してみましょう。自分がイライラして子どもを怒る⇒子どもがイライラして口答えする⇒さらに親も頭にきて、さらに子どもに対して八つ当たりのように怒る、そして自己嫌悪、という悪循環の姿が見えてきませんか? 

こういう悪循環をどこかで断ち切ることができれば、子どもも大人も互いに気分よく過ごせているわけです。それなのに、イライラしたばかりに、子どもは泣いている、お茶碗も割れている、というような事態を毎日繰り返しているとしたら、子どもにとってもですが、まず保護者である自分自身にとって良いことはひとつもありませんね。おまけに血圧が上がって健康にもよくありません。長期的に親子関係も悪化することだってあります。

まとめ & 実践 TIPS

感情的になって発する言葉や行動では、自分の気持ちを正確に相手に伝えることができません。しかもこうした悪循環を生むのですから、誰も得することがありません。他の人にとっても、自分にとっても、ためにならないことばかりです。イライラした状態では、冷静な判断はできない、ものは覚えられない、人間関係は壊れる、健康にも悪いということを、まずは「メタ認知」によって、しっかり理解しましょう。

プロフィール

渡辺弥生

渡辺弥生

法政大学文学部心理学科教授。教育学博士。発達心理学、発達臨床心理学、学校心理学が専門で、子どもの社会性や感情の発達などについて研究し、対人関係のトラブルなどを予防する実践を学校で実施。著書に『子どもの「10歳の壁」とは何か?—乗り越えるための発達心理学』(光文社)、『感情の正体—発達心理学で気持ちをマネジメントする』(筑摩書房)、『まんがでわかる発達心理学』(講談社)など多数。

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