【現代国家と民主政治】イギリスの議院内閣制と日本の議院内閣制の違いは?
議院内閣制が、いまいちわからないです。イギリスも日本も同じですか?
進研ゼミからの回答
【質問の確認】
議院内閣制が、いまいちわからないです。イギリスも日本も同じですか?
【解説】
議院内閣制というのは、議会の信任に基づいて内閣が存立する制度で、イギリスで発達しました。
日本とイギリスはともに議院内閣制を採用していますが、首相の選出方法には違いがあります。
イギリスでは、首相は下院の第一党の党首が国王により任命されます。
日本では、内閣総理大臣(首相)は、主に衆議院議員の多数決によって選ばれます(参議院議員も参加するものの、衆議院と参議院の意見が異なった場合には、最終的には衆議院の方が優先されます)。
ただし、議会の信任に基づいて内閣が存立する、という点は同じなのでおさえておきましょう。
そして、議会の信任に基づいて内閣が存立するということは、議会が内閣総理大臣をやめさせることも可能となることを意味しています。
つまり、内閣の不信任決議が可決された場合(イギリスなら下院・日本なら衆議院が、多数決によって、その内閣はやめるべきだとした場合)には、内閣は総辞職するか、そうでなければ下院・衆議院を解散し、国民による議員の選挙をやり直させることになります。
国による政治体制の共通点・相違点をまとめておくとよいですね。
【アドバイス】
外国の政治体制を理解するには、まず日本の政治体制を理解することが大事になります。
ニュースなどに関心をもつよう心がけながら、どういう形で内閣総理大臣が選ばれるのかなどについて、今から自分なりに考えるよう習慣づけていくことが、「現代社会/政治・経済」の学習を進める上でも効果的だと言えますね。