【電流と磁場】ローレンツ力を受ける粒子がいる場所の磁場の向きがよくわかりません。
磁場の向きをフレミングの左手の法則を使って求めましたが,答えが間違っていました。磁場の向きが「紙面の表から裏の向き」になる理由を教えて下さい。
進研ゼミからの回答
【質問内容】
《ローレンツ力を受ける粒子がいる場所の磁場の向きがよくわかりません。》
磁場の向きをフレミングの左手の法則を使って求めましたが,答えが間違っていました。磁場の向きが「紙面の表から裏の向き」になる理由を教えて下さい。
【質問への回答】
こんにちは。物理の勉強頑張っていますね。
それではさっそく考えていきましょう。
質問にあるように,磁場の中で荷電粒子が運動すると,粒子はローレンツ力を受けます。
ローレンツ力の向きは『フレミングの左手の法則』を利用して求められますが
この向きは正の荷電粒子が受ける向きであることを確認してください。
負の荷電粒子が受けるローレンツ力の向きは,正の荷電粒子が受ける向きの逆になります。(図1)
(図1ローレンツカの向きとフレミングの左手の法則)
この問題では,負の荷電粒子について考えているので,ローレンツ力は正の荷電粒子が受ける向きと逆になっていることがポイントとなってきます。
したがって,図2のようにx-y平面上の原点Oから,x方向正の向きに質量m,電気量q(q>0)の正の荷電粒子を打ちだすことを考えると,正の荷電粒子は磁場からy方向の正の向きにローレンツ力を受けます。
打ちだされた負の荷電粒子はx方向正の向きに進むので,正の荷電粒子が受けるローレンツ力の向きと,進む向きで『フレミングの左手の法則』を用いると,かかっている磁場は『紙面の表から裏の向き』ということがわかります。
(図2 問題の図と正の荷電粒子が受けるローレンツカの向き)
以上で説明を終わります。
【学習アドバイス】
荷電粒子が磁場中を運動する時に磁場から受ける力をローレンツカといいます。
ローレンツカの向きは,フレミングの左手の法則で,『電流の向き=正の荷電粒子の運動する向き』と考えた場合となり,負の荷電粒子が受けるローレンツカの向きは,正の荷電粒子が受ける向きの逆となります。
この回答を参考にこの問題にもう一度挑戦しておくとよいと思います。
これからも進研ゼミの高校講座にしっかりと取り組んでいってくださいね。
- ここで紹介している内容は2017年3月時点の情報です。ご紹介している内容・名称等は変わることがあります。