【光波】「光路差」と「経路差」は何が違うのですか。
「光路差」とか「経路差」という言葉がたくさん出てきますが,いまいち違いがわかりません。
進研ゼミからの回答
【質問内容】
《「光路差」と「経路差」は何が違うのですか。》
「光路差」とか「経路差」という言葉がたくさん出てきますが,いまいち違いがわかりません。
【質問への回答】
「経路差」というのは,「実際に波が進む道筋の距離の差」ということを意味しています。問題文の図から,直接,距離を求めることができます。「幾何学的距離の差」といわれることもありますね。
「光路差」というのは,「光学距離の差」という意味です。
光学距離とは媒質中を光が通る距離を,真空中の距離に換算したもの。
媒質の屈折率をn,媒質集の距離をLとすると,光学距離はnLとなる。
光学距離の意味を確認しておきましょう。
光が屈折率nの媒質中を進むとき,波長は縮み,速さは遅くなります。
これは,混雑した道を歩くとき,歩幅が小さくなり速さも遅くなるのと同じです。
使い方ですが,「経路差」は,ヤングの実験,ニュートンリング,回折格子の干渉など,真空中(あるいは空気中)のみを,光が通るときに使われます。
「光路差」は,薄膜の干渉や,ヤングの実験で片方の光が一部媒質を通るときなどで使われます。
【学習アドバイス】
光学距離を用いれば,媒質を通る光は真空中を通っているとみなせるので,真空中での干渉と同様に考えることができます。
実際の問題に取り組みながら,考え方を確認してくださいね。