遺伝子型と表現型の違いをわかりやすく解説!
遺伝は,聞いたことのない用語がたくさん出てくるので,教科書を読んでも意味がわかりません。
進研ゼミからの回答
こんにちは。さっそく質問に回答しますね。
【質問内容】
「遺伝」に出てくる専門用語の意味がわからない,というご質問ですね。
【質問への回答】
代表的な専門用語について,1つずつご説明していきますね。
遺伝ではいろいろな用語が出てきますが,理解するポイントは
・紛らわしいものを整理して覚えておくこと
・具体的な例を合わせて覚えておくこと
です。この点に注目して用語をみていきましょう。
●形質と対立形質
形質…生物個体の形や性質のことをいい,例えばヒトでは「まぶた」,「髪の形状」,「耳垢」などが挙げられます。
対立形質…言葉の通り「対」になるものを指すので,対をなす形質を対立形質といいます。
例えば形質のうち「二重まぶた」と「一重まぶた」は対立形質に当たりますが,「まぶた」と「そばかすの有無」
の関係を対立形質とはいいません。
●優性(顕性)・劣勢(潜性)
対立形質をもつ両親の子として一方の親の形質だけが現れたとき,
・現れた方を優性形質
・現れなかった方を劣勢形質
といいます。
「優」性,「劣」性だからといって,優れている・劣っているという意味ではありません。
例えば,二重まぶたが優性で一重まぶたが劣勢であるからといって,二重まぶたが優れているとはならないことからわかると思います。
あくまで,優性と劣勢の親から生じる子で,発現する形質が優性である,ということをイメージしておきましょう。
●表現型・遺伝子型
表現型…発現する形質のことをいい,エンドウの種子の「丸」と「しわ」などが例に挙げられます。
遺伝子型…形質の元になる遺伝子の組み合わせのことで,AAやAaなどと表します。
例えば,ヒトの二重まぶたを発現する遺伝子をA,一重まぶたを発現する遺伝子をaとすると,
表現型が「二重まぶた」になる遺伝子型は「AA」,「Aa」となります。
●交配・交雑
●ホモ接合・ヘテロ接合
ホモ接合…遺伝子型がRRやrrのように,同じ遺伝子で構成されている状態。
ヘテロ接合…Rrのように異なる遺伝子が対になっている状態。
ホモ接合体 ・ヘテロ接合体…それぞれの遺伝子型の個体のこと。
●乗換え・組換え
乗換え…減数分裂時に相同染色体間で,その染色体の一部を交換すること。
組換え…染色体の乗換えの結果,遺伝子の組み合わせが変化すること。
乗換え→染色体で起こること,組換え→遺伝子で起こることと整理しておきましょう。
【学習アドバイス】
生物ではいろいろな専門用語が出てきて大変ですが,一つひとつきちんと意味を理解することが大切です。
このほかの用語についても,わからない用語が出てきたときには,必ず確認しておきましよう。
これからも進研ゼミで勉強を頑張ってください!