染色体と相同染色体の違いとは?
染色体とはいったい何ですか? 相同染色体とはどう違うのですか?
進研ゼミからの回答
こんにちは。さっそく質問に回答しますね。
【質問内容】
【問題】
次の文章を読み,各問いに答えよ。
図Aは,ある動物の体細胞に含まれる染色体の様子をあらわしたものである。同形同大である染色体は隣り合わせて配置し,
任意に1~6の番号を振った。
問 図Aの1,2,3…のような,同形同大の対をなす染色体は,何と呼ばれるか。
( 相同染色体 )
染色体とは何か,相同染色体とはどう違うか,という質問ですね。
【質問への回答】
染色体はDNAとタンパク質からできています。
染色体は通常,細胞の核の中で細い糸状になって分散していて,顕微鏡で観察しても見えません。
しかし細胞が分裂するとき,ある染色液で染まり,観察することができるので,そこから染色体と名づけられました。
しかし,一言で「染色体」といっても教科書にはさまざまな名称の染色体が出てきますので次の図を見ながら整理しましょう。
● 性染色体
雌雄で染色体構成が異なる生物の体細胞に含まれる染色体のうち,雌雄で本数や組み合わせの異なる2本の染色体を性染色体といいます。ヒトでは大きい方の性染色体をX染色体,小さい方の性染色体をY染色体と呼び,女性はX染色体を2本もち,男性はX染色体とY染色体を1本ずつもちます。哺乳類をはじめ,多くの動物や植物で,この性染色体のもち方によって性が決まっています。図では23番目の染色体が性染色体です。
●常染色体
ヒトのように雌雄で染色体構成が異なる生物の体細胞に含まれる染色体のうち,雌雄で共通にもつ相同染色体を常染色体といいます。図では1番から22番まで相同染色体22対(44本)が常染色体です。
●相同染色体
生物のからだを構成する体細胞の核内には,通常,同じ形・同じ大きさの染色体が2本ずつあります。それらの一方は母方から,もう一方は父方から受け継いだもので,この対になる染色体を相同染色体といいます。
例えば,ヒトの体細胞には46本の染色体が含まれていて,そのうち23本は母方から,あとの23本は父方から受け継いだものです。
常染色体や性染色体は,雌雄の性の決定に関係あるかないかで染色体を区別したものです。
相同染色体は,体細胞に含まれる2本の同形同大,すなわち「あい(相)おな(同)じ」染色体です。
【学習アドバイス】
よく出てくる用語は混同しないように注意して覚えましょう。
このように,図とセットで理解すると効果的です。