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生物基礎 定期テスト対策【神経系とホルモン】拮抗的ってどういう意味ですか?

【神経系とホルモン】拮抗的ってどういう意味ですか?

問題文に出てくる拮抗的とはどういう意味ですか?専門用語なのでしょうか?

進研ゼミからの回答

こんにちは。 さっそく質問に回答しますね。

【質問の確認】

【問題】
次の文章は,神経系について述べたものである。空欄に適当な語句を記せ。
神経系についての問題文
【解答】
①・② 脳・脊髄(順不同) ③ 末梢 ④ 感覚
⑤ 間脳(の)視床下部

この問題文に登場する「拮抗的」の意味についてご説明しますね。

【解説】

『「拮抗的」なはたらき』とは,別の作用をもつ物質同士が互いに干渉し合う作用のことです。
ここでは,交感神経と副交感神経の『「拮抗的」なはたらき』について具体的に解説します。

≪自律神経系≫
意思とは無関係にはたらく神経系です。
大脳の支配を直接受けない内臓などのはたらきは,自律神経系によって調節されています。
自律神経系は,交感神経と副交感神経から成ります。

≪交感神経≫
脊髄の胸と腰の部分から出て,中枢からの命令をからだの各部の器官に伝えます。
また,副交感神経は,中脳・延髄と脊髄の最下部から出て,中枢からの命令をからだの各部の器官に伝えます。

交感神経と副交感神経の多くは,同じ器官に分布して,ある器官のはたらきを一方の神経が促進すれば,他方の神経は抑制するというように,互いに反対の作用をもちます。
このような調節を『拮抗的調節』といいます。

交感神経は,主に活発な状態や興奮した状態のときにはたらき,副交感神経は,主に休息したときなどのリラックスした状態のときにはたらきます。

例えば,心臓では,運動すると交感神経のはたらきで拍動が促進されますが,休息すると副交感神経のはたらきで拍動が抑制され,平常の拍動数に戻ります。

交感神経と副交感神経がさまざまな器官に及ぼす作用の違いを次の表で確認しましょう。


交感神経と副交感神経のはたらき

交感神経 副交感神経
瞳孔 拡大(+) 縮小(-)
だ液分泌 濃いだ液を少量(-) 薄いだ液を多量(+)
発汗 促進(+)
立毛筋 収縮(+)
皮膚の血管 収縮(-)
心臓の拍動 促進(+) 抑制(-)
気管・気管支 拡張(+) 収縮(-)
血圧 上昇(+) 降下(-)
胃腸ぜん動 抑制(-) 促進(+)
消化液の分泌 抑制(-) 促進(+)
ぼうこう(排尿) 抑制(-) 促進(+)

【アドバイス】

今回は,交感神経と副交感神経の拮抗的なはたらきから,交感神経と副交感神経のはたらきの違いについて確認しました。
生物では,植物細胞と動物細胞の構造の違いや,体細胞分裂と減数分裂の過程の違いなど,相違点を正しく理解する必要がある内容が多くあります。
普段の学習においても,相違点を比較して整理することを心掛けるようにしましょう。
今後も『進研ゼミ高校講座』を使って,得点を伸ばしていってくださいね。

  • ここで紹介している内容は2017年3月時点の情報です。ご紹介している内容・名称等は変わることがあります。

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