【非金属元素と化合物の性質】気体の捕集法がわかりません。
気体の捕集方法には,上方置換,下方置換,水上置換という3つの方法がありますが,どういう場合にどの方法をとるのか教えてください。
進研ゼミからの回答
こんにちは。いただいた質問について回答します。
【質問内容】
次の操作で発生する気体の化学式を書け。また,発生させた気体はどのような方法で捕集すればよいか。捕集
方法を答えよ。
問1 大理石に気塩酸を加える。
問2 酸化マンガン(IV)に濃塩酸を加え加熱する。
という問題について,発生する気体の捕集方法についてのご質問ですね。
【質問への回答】
高校化学で学ぶ主な気体には,次のようなものがあります。
また,いただいた質問本文にもあるように,気体の捕集方法には,次の3つの方法があります。
(1)水上置換
(2)下方置換
(3)上方置換
それぞれの方法を図で表すと,次のようになります。
実験でこれらの気体を発生させてその性質を調べたり,また,これらの気体を他の物質と反応させたりする際に,
いったんこれらの気体を捕集しておかなければなりません。このとき,気体を扱う実験室は空気で取り囲まれて
おり,気体を発生させたままでは容易に混合してしまうので,捕集方法をエ夫する必要があります。
水上置換は空気と混合させずに気体を捕集することができる装置です。しかし,発生した気体が水に溶けやす
い場合,気体を集める前に水に溶解してしまい,捕集することができません。水上置換は水に溶けにくい気体を
捕集する際に用いられます。
それぞれの捕集方法で集めるとよい気体を以下にまとめておきます。
【学習アドバイス】
気体の捕集法の選択は,気体の種類が多いため。ー見複雑に見えます。しかし,それぞれの物質の水への溶
解性や分子量を考慮すれば,目的の気体を得ることのできる捕集方法を選択することができます。それぞれ
の物質の性質の違いに注意して,どの方法を選択すればよいのかを意識しながら問題を解いて,慣れていき
ましょう。
今後も『進研ゼミ高校講座』を使って,得点を伸ばしていってくださいね。