【物質の探究】単体と元素の違いについて教えてください。
単体と元素のどちらの意味で使われているか,という問題で,(1)は,水は水素と酸素(下線が引かれている)から構成されている。とあり,分からなかったので教科書で調べました。すると,単体の例に水素と炭素があったのですが,ゼミの答えは元素です。どうしてですか。また,単体と元素がよく分かっていないようなので,教えてください。
進研ゼミからの回答
こんにちは。いただいた質問について回答します。
【質問の確認】
【問題】
文中の下線をつけた語は, 単体と元素のどちらの意味で使われているか。
水は水素と酸素から構成されている。
という問題について,
単体と元素の意味の違いについてのご質問ですね。
【解説】
元素とは原子の種類, つまり, それぞれの原子につけられた名前のことです。
単体とは1種類の元素からなる物質のことです。
下の図を見てみましょう。
原子がいくつか結びついて, 分子をつくっていますね。
例えば水素分子の場合, 2個の水素原子が結びつくことで水素分子ができています。
水素原子1種類だけでできているので, 水素分子は「単体」といえます。
問題の「水は水素と酸素から構成されている」ですが, 水分子は水素原子2個と酸素原子1個から
できているので, 単体ではありませんね。
下線部の水素や酸素は, 水分子を構成している原子の名称のことを指しているので, 「元素」となるのです。
元素と単体の見分けかたとして,
「~化合物」をつけて意味が通れば元素
「単体の」をその語の前につけて意味が通れば単体
を参考にしましょう。
化学式を書いてみて, 1種類の元素だけでできていれば単体, そうでなければ元素と判断してもよいでしょう。
【アドバイス】
原子の名称と単体の名称が同じ場合が多いので, 混乱しやすいところです。
普段から身の回りの物質を化学式で考えてみることで, 区別できるようにしていきましょう。
それでは, これで回答を終わります。
これからも, 『進研ゼミ高校講座』にしっかりと取り組んでいってくださいね。