【疑問形・反語形】「疑問」と「反語」の見分け方
「疑問」と「反語」にはどのような違いがあるのですか?
また二つを区別する方法はあるのですか?
進研ゼミからの回答
こんにちは。
早速、いただいた質問についてお答えしていきましょう。
【質問の確認】
「疑問」と「反語」にはどのような違いがあるのですか?
また二つを区別する方法はあるのですか?
【解説】
疑問形と反語形の見分け方は、基本的に文脈によって判断するのが鉄則です。
ただ、漢文に「訓点」や「送りがな」がついている場合は、特に文末の「送りがな」の読み方を見ることで、どちらの形になるのかを判別することができます。
というのも、疑問形と反語形とは大きく意味が異なるからです。
つまり疑問形は相手に問いかけるものですが、反語形は問いかけの形をとりながらもその反対の意味が自然に強調されるものなのです。
だから、反語は返しの部分に主張が表れている、ということになります。
疑問形と反語形の意味の違いをまとめておきましょう。
【疑問形と反語形の違い】
疑問形…問いかけて答えを求める句法
(例)「どうして~か」
反語形…問いかけの形をとるが、実はその反対の内容を強調するという句法
(例)「どうして~か、いや、~ない」
どちらかで悩んでしまったら実際に両方で訳してみましょう。
確認したようにこの二つの意味は異なるので、問題文全体の流れから考えてふさわしいものはどちらかに限られるはずです。
このように疑問形か反語形かを判断するには、文脈をヒントに考えますが、実は読み方からも判断できます。
【疑問詞を用いた疑問形、反語形】
疑問形…「何ゾ~(連体形)」→「どうして~か」
反語形…「何ゾ~(未然形+ン[ヤ])」 →「どうして~か、いや、~ない」
このように文末の読み方が異なるので、疑問詞を用いた形で文末の読み方がわかる場合には、文末から疑問形か反語形かを判断することができる、というわけですね。
以上説明してきましたが、疑問形と反語形との違いを理解できたでしょうか?
ここで違いをしっかり理解して、どちらで用いられているのかを正しく判別できるようにしていきましょうね。
【アドバイス】
説明してきたように疑問形と反語形とは同じ形をとるものが多いですが、疑問形だけ(または反語形だけ)でしか用いられないというものもあります。
これらについては、それぞれどういう用法があって、それぞれどのように読むのか、といった知識を確実に身につけておくことが必要です。ゼミや学校の教材を活用して、用法と読み方・訳し方を覚えてしまいましょう。
以上で回答を終わります。これからも『進研ゼミ高校講座』を大いに活用して目標に向かって着実に力をつけていきましょう。