降園後、年少の子が家で荒れて困ります【後編】[教えて!親野先生]

 

幼稚園年少の息子です。園では活発で問題ないそうですが、家で荒れて困っています。思いどおりにならないと暴言(あっち行け、ママなんか大嫌い、家も壊してやる)をはいて本気でけったり殴ったりしてきます。一人っ子のためか降園後つまらなそうで、でも校区外の園に行っているため近所に気軽に遊べる友達もおらず、それが寂しいのかもしれません。習い事や延長保育も嫌がるため、私が相手をしたりしますが、家事もあるし「一人で遊んでほしいな」と途中でイライラしてしまいます。遊びも親が相手だと限度を超えてぶつかってきて、言っても聞かないため最後は怒って終わります。息子にどうしてやればいいのか迷います。(ねいこ さん)

 

【親野先生のアドバイス】

前回に引き続き、ねいこさんへのアドバイスです。

ひとたび「今という時期を子どもとたっぷり楽しむ」と覚悟を決めると、お母さんも腹が据わってきます。
腹を据えて子どもと付き合ってみると、それ自体がかなり楽しいものになってくるということはよくあることです。
実際、非常に多くのお母さんたちがそういう経験を語っています。

家事はほどほどにしておいて、割り切って子どもと遊んでしまえばいいと思います。
「ほかのことをしなければならないのに……」と思いつつ付き合っていた時よりも、よほど楽しくなります。
「ほかのことをしなければならないのに……」と思いつつ付き合っていると、子どもとの時間はストレスになります。
でも、腹を据えて子どもと付き合うと決めて、子どもと100%遊んでしまえば、それはストレス解消になります。

やらなければならない家事も、子どもと一緒に楽しみながらコミュニケーションしながらできれば最高です。
子どもと家事をやるとかえって疲れる、ということはあるかもしれません。
でも、子どもが「お母さんに相手をしてほしい」と思っているとしたら、一緒に家事をやらせてやれば喜ぶのではないでしょうか。
一緒に家事をすればおしゃべりや触れ合いができます。
「その子が将来よき家庭人になるための早期教育だ」と思うようにしてみるといいと思います。

こう言うと、「言うは易(やす)く行うは難(かた)し」と感じるかもしれません。
一緒に家事といっても、相手は年少児ですからね。
家事の能率という点から見れば、足手まといになるに決まっています。
でも、全部が全部そうでなくてもいいのです。
ほんの一部でもいいので、そういう心構えでやってみるといいのではないかということです。
それに、ある程度やらせてやれば、子どもも満足したり飽きたりしてくれます。

とにかく、私が言いたいのは、腹を据えてこちらをメインにしてしまえばその中にいろいろな楽しみを見つけられるようになるということです。
それに、なんといっても、一番大事な子どものことなのですから。
そして、こういう時期は意外と短いものです。
とくに、活発な男の子の場合、お母さんのほうを向いてくれている時間はとても短いと考えて間違いありません。
小学生になり友達が増えて行動範囲が広くなると、お母さんの相手をしてくれなくなるかもしれません。
ですから、今のうちにたっぷり楽しんでおくといいと思います。

もちろん男の子ですから、「限度を超えてぶつかってきて」ということもあると思います。
お父さんならともかく、多くのお母さんにとっては大変なことだと思います。
でも、これは男の子本来のパワーであり生きる力の表れです。
これは、とても頼もしいこととも言えるのではないでしょうか。
それに、「限度を超えてぶつかってきて」ということは、お母さんを信頼している表れと考えることもできると思います。
安心して自分の全力をぶつけることができる相手は、そうそういません。
他の大人に、このようなぶつかりかたができるはずがありません。
お母さんにとって、男の子のパワーを受け止めるのはたしかに大変なことだとは思いますが、わが子の成長の証と考えてみればいいのではないでしょうか。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

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