テレビとの関わり方を考えよう!

アンケート期間 2006/06/7〜2006/06/9 回答者数:983人

前回のレポート「テレビとのつきあい方は十人十色!」では、お子さまがテレビを見る時間やお子さまに見せたい番組などについてご紹介しました。テレビ番組から何かを学んだり、興味を広げるきっかけを得たり、情操面を豊かにしたりなど、ご家庭によりテレビ番組の活用法は実にさまざまです。今回も引き続き、テレビに関するご家庭の約束事や、テレビの影響について心配していることをご紹介します。

生活習慣を身に付けることが大切

アンケートでは、お子さまがテレビを見る際の、ご家庭での約束事を伺いました。下の【図1】をご覧ください。

【図1 お子さまがテレビを見る際の、ご家庭での約束事はありますか(複数回答)】



【図1】を見ると「宿題などの勉強が終わってからテレビを見せる」「食事のときはテレビを見せない」という、生活習慣のめりはりをつけるための約束事が重視されていることがわかります。また、「暴力シーン」「ラブシーン」などのお子さまにとってふさわしくないと思われる番組は見せないという、番組内容に関するものも、多くのかたが約束事としていました。

約束事は必要? 不必要?

それでは、ご家庭で決めている約束事のなかで、回答者のかたが一番大切にしているものは何でしょうか。※カッコ内はお子さまの学齢

<食事のときはテレビを見せない>

  • テレビに集中してしまい、食事がおろそかになるから。どうしても見たい場合は、番組が始まる前に食事を済ませるか、テレビを見終わってからにするかを選ばせる。(小1)


<勉強などのやることを済ませてからテレビを見る>

  • 見る番組によっては娯楽にも教養にもなると思っています。そのため、宿題など一日のなかでやらなくてはいけないことを済ませてから見せるようにしています。(小6)


<だらだらと見続けない>

  • テレビ、パソコン、ゲームを含めて一日1時間以内にしている。特にゲームとパソコンは一日15分以内。(小4)


<ふさわしくない内容のものは見せない>

  • 子どもの道徳観に悪影響を与えそうな内容の番組は見せないように心がけています。小さいときにグレーゾーンの考え方を学んでほしくないからです。(小学校入学前)


<内容について家族で話し合う>

  • 子どもが興味をもった番組は一緒に見て、感想を言い合っています。最近は親が好きな番組に対しても疑問や意見がでてくるので、成長を感じることもあります。(小4)


一方で、「約束事は特にない」と答えたご家庭もありました。その理由を見ていきましょう。

  • 同居家族の意見で、食事のときにテレビは消せません。それができない限りは、何の約束も無意味に思えるので。(小1)
  • 子どもを見ていると悪い影響が出ていると思わない。見せていることで、子どもの言葉や歌などのボキャブラリーが非常に豊富である。(小学校入学前)
  • 中学生なので自分で判断させている。最初は見たいものを好きなだけ見ていたが、テストの成績が出てからは自分で考え、見る番組は一日一つと決めているようだ。(中学生)


良くも悪くも大きいテレビの影響力

保護者のかたが積極的に関わったり、あるいはお子さまの自主性に任せたりしながら、テレビとの良い関係を築こうとしている様子がうかがえます。それだけ、テレビは影響力の大きなものと言えるかもしれません。それでは、回答者のかたは、テレビから受ける影響として、どんなことを心配しているのでしょう。さまざまな意見が寄せられました。

<コミュニケーション力、想像力など、人と関わる力が低下する>

  • 特にお笑い番組を見ていると、言葉の大切さ、人への思いやりなど何もなく、ただ笑いのためだけに強引・卑劣な行為がたびたび見られます。(小学校入学前)
  • アニメなどの乱暴な表現を見てそれが普通と考えたり、殴られたときの痛みがわからずに同じことをしてしまったりするのが心配です。想像力がなくなりそうです。(小3)


<受け身になり、テレビの情報がすべて正しいと思ってしまう>

  • 情報を与えられるだけで、わかったような気にさせられてしまう。テレビばかりを見ていると、自分で考える力が育たないのではないかという心配があります。(小6)
  • 「テレビで言っていたから絶対に正しい」というふうに思い込んでしまうこと。環境や時代、国や地域で価値観が違うということを、きちんと教えたいと思います。(中学生)


<恐ろしいニュースが多い>

  • 最近のニュースは、虐待、不審者、殺されるなど、よくないことばかり。こういうニュースは見せてもよいのか? 子どもの目にはどのように映るのか? 心配です。(小1)


<親の考えを伝えて、自主性を育てれば、過剰に心配する必要はない>

  • 家族が一緒に見て、こんな暴力的なのは好きではないなどと親の見方・考え方を伝えていけば、あまり心配しなくてもいいと思う。この時代、いつかは親の見せたくないものでも入ってくるだろうし、そのときに全く免疫がないのも困ると思う。(小3)


最後に、テレビを見ない生活を選択されているかたの意見をご紹介します。

  • テレビを見るのをやめて、他のことに使う時間が飛躍的に増えました。本を読んだり、絵を描いたり、お話を作ったり……。想像力がたくましくなりました。結局、テレビを見たがっているのは親にすぎないのだと、子どもの様子を見て思います。(小3)


デジタル化、多チャンネル化、美しい映像の提供、ゲーム機などによる携帯化など、さまざまな技術によって、今後、テレビが私たちの生活とより深く関わり合うようになることはまちがいありません。そんなテレビを、遠ざける、規制する、そのまま受け入れるなど、どのようにつき合っていくかは、ご家庭の選択しだい……。「教育発見隊」メンバーの皆さまのコメントを拝見して、テレビとの関わり方をきちんと考えて、ご家庭に合うスタイルを作り上げていくことが大切だということがわかりました。

お子さまに関するお悩みを持つ
保護者のかたへ

  • がんばっているのに成績が伸びない
  • 反抗期の子どもの接し方に悩んでいる
  • 自発的に勉強をやってくれない

このようなお悩みを持つ保護者のかたは多いのではないでしょうか?

\そんな保護者のかたにおすすめなのが/
まなびの手帳ロゴ ベネッセ教育情報サイト公式アプリ 教育情報まなびの手帳

お子さまの年齢、地域、時期別に最適な教育情報を配信しています!

そのほかにも、学習タイプ診断や無料動画など、アプリ限定のサービスが満載です。

ぜひ一度チェックしてみてください。

この記事はいかがでしたか?

記事ランキング

子育て・教育Q&A