[今週の一冊]『みんな一緒にバギーに乗って』川端裕人著 光文社

みんな一緒にバギーに乗って 川端裕人 光文社 ISBN番号-10: 4334924697 女性の多い職場に入ってしまった素直な新人男性保育士竜太の成長物語。
みんな一緒にバギーに乗って』は、子どもが「かわいい」という心温まる感情があふれてくる小説だ。


最近、子どもがかわいいとしみじみと思えないという保護者にお勧めの小説。ここに描かれた子どもたちに胸がキュンとしてわが子がいとしくなるのでは。


気負いもなくなんとなくなってしまった新人保育士竜太の戸惑いと、しだいに子どもたちの扱いにも慣れていく様子がとても素直に描かれている。


担任は1~2歳の子だから、ぐずったり泣いたり喜んだりなついたりする彼らの様子がすごくかわいい。
みんな幸せになってほしいと祈るような気持ちになる。


といってもそれぞれの子がそれぞれの家庭の事情をかかえている。子どもを優先できないこともある。


竜太はそういう親たちに困ったりしながら、彼らを責めない。ただ子どもを見守る姿勢がやさしくて心温まる。


少数の男性保育士の苦労、民営化が進む保育園など、少子高齢社会で行政に置き去りにされている子どもたちの現状が理解できる良質のドキュメントでもある。

プロフィール

杉山由美子

NPO法人 孫育て・ニッポン理事長、NPO法人ファザーリング・ジャパン理事。「母親が一人で子育てを担うのではなく、家族、地域、社会で子どもを育てよう」をミッションに、全国にて講演、プロジェクトを行う。東京都北区多世代コミュニティー「いろむすびカフェ」アドバイザー。産後のママをみんなでサポートする「3・3産後サポートプロジェクト」発起人。著書、共著に「ママとパパも喜ぶ いまどきの幸せ孫育て」(家の光出版)。

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