[調査]学校評価の実施率は97%、結果の公表率は43%

日本でも学校の教育活動を教員や保護者が評価するようになってきました。学校評価は4年前から努力義務とされていますが、文部科学省の調査によれば、2004年度に行った公立学校の学校評価の実施率は、幼稚園から高校までで平均97%でした。ただ、その結果の公表率は43%にとどまっており、保護者や地域などの積極的な参画も含め、いっそうの広がりが求められています。

日本でも学校の教育活動を教員や保護者が評価するようになってきました。学校評価は4年前から努力義務とされていますが、文部科学省の調査によれば、2004年度に行った公立学校の学校評価の実施率は、幼稚園から高校までで平均97%でした。ただ、その結果の公表率は43%にとどまっており、保護者や地域などの積極的な参画も含め、いっそうの広がりが求められています。

学校評価の必要性

これまでの学校は、どのような教育活動を行い、どのように成果を上げているか、きちんとした評価を行っていませんでした。最近は、学力向上などへの関心が高くなって、学校がどのような教育成果を上げているのか、具体的な実施結果を知りたいという声が高まっています。また、学校評議員制度(開かれた学校づくりを目指して地域や保護者の意見を校長先生が聞く制度)も生まれて、学校運営に地域の声が反映されるようになってきています。

そこで、信頼される学校づくりを進めるためには、各学校の教育活動等の状況を適切に評価し、その結果を公表することが大切として、学校の自己点検・自己評価が行われるようになりました。年度末になると多くの学校は、教員や保護者、学校評議員などによる学校評価を実施します。一年間の教育活動を客観的に振り返り、次年度の教育活動の改善に役立てるためです。
このうち、教員による学校評価については、かなり前から全国的に個々の学校で実施されていました。ただ、教員以外に評価者がいないこともあって、その結果はほとんど公表されませんでした。実施する学校もまちまちで、地域単位での学校改善はなかなか進まなかったのです。そこで2002年4月に制定された学校設置基準(小学校及び中学校を設置するために必要な最低の基準)によって、それぞれの学校は教育活動その他の学校運営の状況について自ら点検及び評価を行い、その結果を公表するように努力していくことになりました。

その結果、学校評価の実施率は年々高くなっています。今回の調査結果をみると、2004年度間における公立学校の自己評価の実施率は97%と、実施すること自体はほぼ当たり前の状況になりました(下図1)。

 【図1 学校評価の実施状況(%は全学校数に対する割合)】




外部評価の実施率アップと結果の公開を

また、教員による学校評価(自己評価)では不十分として、外部評価が実施されるようになりました。保護者や地域の評価を加えることで、よりよい学校づくりを進めることが大切だからです。このため外部評価の項目には、「地域・家庭との連携」「授業(方法・形態)」「学校行事」「生徒指導」「学校安全」「情報の公開・発信」などが多くみられます。2004年度は、保護者や地域住民等による外部評価の実施率が、公立学校では前回の64%から78%に増加しています。

例えば、北区立赤羽小学校(東京都)では文科省の委嘱を機に学校評価を実施しています。外部の評価者に職員会議を公開したり、「(子どもが)喜んで登校している」「基礎学力が身についている」などの項目をアンケート形式で評価し、その結果と改善策をホームページ上で公開したりしています。2004年度は学校評議員6名、教育モニター4名、保護者362名、児童(4〜6年生)194名、教職員26名が回答しています。この結果をもとに、「読書タイムを行事予定に入れる」、「体力向上やコミュニケーション能力育成のために昼休みを5分増やす」といった改善策を立てて、よりよい学校、開かれた学校づくりに役立てています。

学校の教育活動や安全に関して保護者などが関心を持ち、要望や意見を伝え、それを学校が積極的に取り入れていくことは、学校の活性化には不可欠です。学校の力を高めるためにも、今後、保護者や地域などの積極的な参画が望まれます。※ 赤羽小の事例紹介記事(VIEW21 2004年1月号)

さらに、文科省では、現在まちまちに行われている学校評価の内容について、ガイドラインを設けたいとしています。その評価結果の公表も義務化したいと考えているようです。2004年度の公表率(公立学校の場合)は前回の39%から43%に増えているものの、まだ全体の半数に達していません。今後は、この公表率を高めることが課題です。このほか、第三者機関による全国的な外部評価の仕組みも検討されているようです。学校の教育活動を一層充実したものにするために、「評価」機能を生かした改善策が今後急ピッチで進みそうです。

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