新大学入試に向けた進路選択・学習のポイント

大学入試が大きく変わろうとする中、どのように進路選択をし、どんな対策を進めていくべきでしょうか。
学びたい学問と学べる大学と出会えるイベント「夢ナビライブ2019」東京にて、進研ゼミ高校講座 編集室の相武貴志が行った講演をまとめました。

大学・学部・学科によって入試方法は異なる

新しい大学入試は、「知識・技能」に加え、「思考力・判断力・表現力」、「主体性・多様性・協働性」についても総合的に評価する多面的評価へと変わろうとしています。
学力だけでなく、高校3年間の活動履歴や、本人が記入する志望理由書等も評価の対象となります。多面的評価により、本当にその大学・学科で学びたいという主体性をもった学生を選ぶ方向に向かっているのです。

この方向性を受けて、入試の内容も多様化しています。国公立大学でも私立大学でも、学部・学科によって入試方法が異なるケースが多いため、注意が必要です。

たとえば早稲田大学・政治経済学部の入試を見てみましょう。
現在は、合計230点満点の学部独自試験(外国語90点・国語70点・地歴または数学70点)で評価されますが、新しい入試では、「大学入学共通テスト」合計100点満点、英語の資格・検定試験+学部独自試験の合計100点満点、受験生本人が記入する出願書類(得点化なし)で評価されることとなります。

首都圏の有名私立大学の発表内容を比べると、「大学入学共通テスト」と各学部の独自問題を併用する大学がほとんどですが、慶應は「共通テスト」を併用しないとしています。英語の資格・検定試験は一定水準の結果を「出願資格」とする方法と、CEFRの対照表に基づいて「加点」する方法があり、慶應・明治は「利用しない」と発表しています。出願書類等による主体性評価は、どの大学も重視しているといえます。

「共通テスト」「英語の資格・検定試験」は早めに準備を

このように、準備すべきものは大学・学部・学科によって異なりますが、選択肢を広げるため、早めに「共通テスト」や英語の資格・検定試験の準備を進めておくことが大切です。
英語の検定試験の場合、多くの大学がCEFR 「A2」以上を出願資格としています。また、志望大学で検定試験を加点の対象としている場合は、CEFR「B1」以上を取っておきたいところです。

英語の検定試験は、高3の4月~12月に受けた、2回までの結果が利用されます。高3になってからいきなり英語力を上げるのは難しいので、高2の12月までにA2レベルをクリアしておき、高3になってからは加点を目指してB1をマーク、という見通しをもっておくとよいですね。

「なりたい自分」をイメージした進路選択を

日々の授業を大切にして「本質的な理解」を深め、「大学入学共通テスト」に向けて基礎力を上げていくこと、英語の検定試験に向けて「聞く・読む・話す・書く」の4技能を上げていくことに加え、何より大切なのが「自身の将来像をイメージすること」です。

大学で、社会で「自分はどうありたいのか」を繰り返し考え、その自分に近づくために「何を学ぶか」、それは「どこで、どのように学べるか」……というふうに、逆算方式で進路を考えていきましょう。
「〇〇をしたい」「〇〇を学びたい」という意志をもった進路選択は揺るがず、新しい世界を切り開いてくれるはずです。受験生の皆さんの進路選択を、心から応援しています。

プロフィール

相武 貴志

ベネッセコーポレーション
高校講座進路情報責任者
北海道・東海・近畿・九州・沖縄エリアの高校現場を歩く中で、大学合格を果たした生徒とその保護者、学校の実態を踏まえた進路指導に定評。

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