高1・高2から始める新大学入試必勝法 思考力・判断力・表現力をどうつけるか?

新大学入試に備えて、高1・高2時代から始めるべき勉強法とは?
学びたい学問と学べる大学と出会えるイベント「夢ナビライブ2019」にて、進研ゼミ高校講座 編集室の相武貴志が行った講演をまとめました。

「大学入学共通テスト」の攻略ポイントは?

新しい大学入試は、これまでの入試でおもに問われてきた「知識・技能」に加え、「思考力・判断力・表現力」、「主体性・多様性・協働性」についても総合的に評価する多面的評価へと変わろうとしています。

センター試験に代わる「大学入学共通テスト」は、国語・数学(数学Ⅰの内容)で記述式問題が出題され、マーク式の問題も、より思考力や判断力を問う方向へと変わります。

これまで2年間にわたって行われてきた「試行調査」(プレテスト)の傾向の分析から、「共通テスト」の攻略ポイントを以下にまとめます。

1 基礎・基本の本質的理解が重要に
「共通テスト」は、これまでのセンター試験と同様、高校の教科書・授業の範囲外からは出題されません。
しかし、教科書に書かれている定理や公式などを暗記しているだけ、あるいは解き方を1パターンしか知らない状態では歯が立たない、思考力や判断力を問う出題となります。日常生活や社会との関わりの中で、学んだ知識・技能を「どう使えるか」を意識した問題が増えているのです。

今後は、「なぜその定理が成り立つのか」「なぜその場面でその公式が使えるか」というレベルまで、つまり基礎事項を一つひとつ、本質的に理解することが必要となります。

2 考え方(思考法)の“型”が重要に
複数の資料を読み取り、情報を統合したうえで考察する問題が増えています。
こういった問題を解く力をつけるには、時間がかかります。さまざまな問題にあたって、問題の捉え方や、情報の整理のしかたをじっくり身につける必要があります。

3 読解力が重要に
前述のとおり、文章、グラフ、図表などさまざまな資料が扱われ、その分量はセンター試験より増える傾向にあります。高1・高2のころから「この資料は何をいっているのか」「何が問われているのか」を捉える読解力を上げていくことが大切です。

4 論理的に表現する力が重要に
国語・数学では記述式の問題が出題されます。特に国語では根拠を示しながら、提示された字数や要素などの条件を踏まえ、論理的に記述する力が問われます。

5 自己採点の精度が重要に
単に〇か×かをチェックするだけでは、思考力・判断力・表現力は身につきません。「どこまでできているか」を都度振り返り、「どんな要素が足りないのか」「どこに着目すべきなのか」などを正確につかむ必要があります。

思考力を深める3ステップ

「進研ゼミ」では、これらのポイントを踏まえ、思考を深める「思考法の型」が身につく学習法を提案しています。思考法の代表的なものは、次の3ステップです。

1 問題に提示された情報を読み取る
2 他の情報と組み合わせ、関連付け、総合的に理解
3 1と2について自分なりに解釈・推論

この考え方を基本として、試行調査の傾向を踏まえた実践問題と添削指導を繰り返し、記述力、表現力を上げていきます。

授業・教科書中心の学習を「本質的な理解」のレベルへ

「本質的な理解」とは、なんとなくあやふやな知識ではなく、人にわかりやすく説明できるレベルの理解といえます。また、学んだ直後だけでなく、1週間後、1か月後もその公式や知識・技能を使える、再現性のある力となっていなくてはなりません。

たとえば次のような問題があります。

Ben can’t buy the cup because he ( ) all his money.
(a)spends (b)was spending (c)has spent

進研ゼミ高校講座『チャレンジ』(英語)より

現在完了を「~した」「~したことがある」など、日本語の意味で覚えると間違いやすい問題です。現在完了は「過去のことが、現在に影響していることを示す」という本質を押さえると、「既にお金を使ってしまって、今も持っていない」(だからカップを買えない)を示す(c)を選ぶことができるのです。

授業を最大限に生かし、本質的なレベルまで理解することを高1・高2時代から意識していると、相当な力がつきます。その力は新大学入試にはもちろん、生涯役立つ力となるに違いありません。

プロフィール

相武 貴志

ベネッセコーポレーション
高校講座進路情報責任者
北海道・東海・近畿・九州・沖縄エリアの高校現場を歩く中で、大学合格を果たした生徒とその保護者、学校の実態を踏まえた進路指導に定評。

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