還元反応(銀鏡反応、フェーリング液の反応、ヨードホルム反応)とは【脂肪族化合物の性質】
アルデヒドには還元性があるといわれ,銀鏡反応やフェーリング液の反応を学びます。この還元性についてよくわからないので,わかりやすく教えてください。また,ヨードホルム反応についても教えてください。
進研ゼミからの回答
こんにちは。いただいた質問について回答します。
【質問内容】
アルデヒドには還元性があるといわれ,銀鏡反応やフェーリング液の反応を学びます。この還元性についてよくわからないので,わかりやすく教えてください。また,ヨードホルム反応についても教えてください。
というご質問ですね。
【質問への回答】
「還元性がある」ということは,酸化されやすいという性質をもつことを意味します。つまり,その反応において,
その物質自身は酸化されていることになります。アルデヒドRーCHOは,酸化されるとカルボン酸RーCOOH になります。アルデヒドの還元性を示す特徴的な反応に,次の2つがあります。さらにヨードホルム反応についても学習しておきましょう。
(1)銀鏡反応
アンモニア性硝酸銀水溶液を還元すると銀が析出します。この銀が,反応容器(試験管など)のガラスの内壁に鏡のように析出するので,「銀鏡反応」と呼ばれています。実験すると,自分の顔がきれいに試験管の壁に映りますので,大変感動する人が多いようです。
(2)フェーリング液の還元
下に示すようなA液とB液を実験の直前に同体積ずつ混合してフェーリング液として使用します。
フェーリングA液:硫酸銅(Ⅱ)水溶液
フェーリングB液:酒石酸ナトリウムカリウムと水酸化ナトリウムの混合水溶液
フェーリング液にアルデヒドの溶液を加えて加熱すると,フェーリング液に含まれている酸化数+2の銅を含
(3)ヨードホルム反応
【学習アドバイス】
有機化合物の還元反応は,構造決定の問題を解く大きなカギとなります。「銀鏡反応を示した」「フェーリング液を還元した」というキーワードから,有機化合物の構造式の中に,還元されやすい官能基が入っていることを読みとれるように,整理しておきましょう。ヨードホルム反応も同様に,問題文に記述があれば構造を読み 解く大きなヒントとなりますので,押さえておきましょう。
以上で回答を終わります。
今後も『進研ゼミ高校講座』を使って,得点を伸ばしていってくださいね。