【地球の概観と構造】有効数字と指数の表し方について
有効数字とは何ですか。有効数字2ケタといわれたらどう答えればいいのですか。また,指数で10の-3乗というのは何を表しているのですか。
進研ゼミからの回答
こんにちは。 さっそく質問に回答しますね。
【質問内容】
![紀元前230年頃、ギリシャのエラトステネスは、初めて地球の大きさを求めた。彼は、シエネという町では夏至の日の正午に深い井戸の底まで太陽の光が差し込むことを知った。また、シエネの北にあるアレキサンドリアで夏至の日の正午に太陽の位置と天頂とのなす角度が360度の50分の1倍となることを測定した。さらに、シエネとアレキサンドリアの間をキャラバン※が50日かかって歩いていたことから、シエネからアレキサンドリアまでの距離を求めた。以上の値を利用して、地球が完全な球であるとすれば、地球の全周は[A]km、半径は[B]kmと計算することができた。※キャラバンとは、らくだに荷物を載せて隊列を組んで行商する隊商のことである。[A]、[B]に入る数値を求めよ。ただし、円周率π=3.14とし、有効数字2桁で答えよ。【解説】夏至の日の正午に、シエネでは天頂に見える太陽が、アレキサンドリアでは天頂から360°×1/50=7.2°ずれているということなので、問題の図で両地点の緯度差θ=7.2°である。地球の全周をL[km]とすると、L:925km=360°:7.2° よって、L=925×360/7.2=46250≒4600[km] 地球の半径をR[km]とするとL=2πR=46250kmだから、R=46250/(2×3.14)≒7400[km]←実際にはR=6400km程度である。](/teikitest/_resource/img/kou/science/k_sc_382_1.png)
という問題について,
1.有効数字とは何か
2.「有効数字2ケタで答えよ」と言われた場合,どう答えたらよいか
3.10の-3乗のように,負の整数が指数の数とは何か
という3つのご質問ですね。
【質問への回答】
≪有効数字とは何か≫
まず,有効数字について確認しておきましょう。
実験で目盛りを読み取るときには,最小目盛りよりも1桁小さい数値まで読み取ることが可能です。
この測定で読み取った桁までの数字を有効数字といいます。
0ではない数字より前に0がある場合,その0は有効数字の桁数に入れません。
この0は,位取りを示すためのものにすぎません。
例えば,0.012345は有効数字5桁,0.012は有効数字2桁,0.0001は有効数字1桁です。
小数点より右にある0は有効数字です。
例えば,12.00は有効数字4桁です。
小数点がない数の最後にある0については,有効であるとも有効でないとも受け取れあいまいです。1000の有効数字は1桁から4桁のどれとでも受け取れます。
問題に有効数字の桁数について指示があった場合は,有効数字の桁数よりも1桁多い桁の数を四捨五入して有効数字の桁数にそろえます。
≪「有効数字2桁で答えよ」と言われた場合の答え方≫
ご質問いただいた問題を例に,具体的に考えてみましょう。
この問題では,地球の全周Lを計算すると,46250となります。
問題に「有効数字2桁で答えよ」という指示がありますから,有効数字3桁目の2を四捨五入して,答えは「46000」となります。

≪負の整数が指数の数≫
次に負の整数が指数のときについて解説します。

よって,

有効数字3桁で答える場合

【学習アドバイス】
地学の問題に限らず理科の計算問題では,有効数字で答える問題が多く出題されます。
この機会に有効数字について正しく理解して,計算問題で適切に答えられるようになっておきましょう。
なお,指数の計算法則については,数学で詳しく学習します。
今後も『進研ゼミ高校講座』を使って,得点を伸ばしていってくださいね。









