【場合の数と確率】∪と∩の違い
∪,∩の区別がつきません。 ∪,∩の意味の違いを覚えられません。
進研ゼミからの回答
こんにちは。
いただいた質問について,さっそく回答いたします。
【質問の確認】
∪,∩の区別がつきません。∪,∩の意味の違いを覚えられません。
というご質問ですね。
【解説】
∪と∩は,「要素と集合」の問題でよく出てくる記号です。
2つの集合 A,Bについて,∪と∩の意味を見ていきましょう。
≪∪について≫
AとBの少なくとも一方に属する要素全体の集合を「AとBの和集合」といい,
A∪B
と表します。言い換えると,「AまたはB」で,下の図の斜線部分,AとBの集合の要素すべてになります。
この読み方は,「AまたはB」, 「AカップB」などです。
≪∩について≫
AとBのどちらにも属する要素全体の集合を,「AとBの共通部分」といい,
A∩B
と表します。言い換えると,「AかつB」で,下の図の斜線部分,AとBの集合が重なった部分の集合になります。
この読み方は,「AかつB」,「AキャップB」などです。
【覚え方】
さて,∪と∩の意味を見てきましたが,どちらがどの意味になるのか紛らわしいですね。
∪と∩の形から,下の図のようなイメージで覚えておくとよいでしょう。
∪:カップに A,Bのすべての要素が入っているイメージ。
∩:キャップ帽をAとBの重なっている部分にかぶせているイメージ。
【例】
あるクラスの人たちに,サッカーが好きか,野球が好きかを聞きました。
サッカー好きの人の集合をA,野球好きの人の集合をBとします。
★A∪Bは,A,Bの少なくとも一方に属する人の集合なので,「サッカーだけ好きな人,野球だけ好きな人,サッカーと野球の両方とも好きな人」のすべてを表します。
★A∩Bは,A,Bのどちらにも属する人の集合なので,「サッカーと野球の両方とも好きな人」だけを表しています。
【アドバイス】
∪と∩はよく似た記号なので,混乱しやすいかもしれませんが,意味が全く違うので,【覚え方】のイメージなどを参考にしっかりと覚えてくださいね。
それでは,これで回答を終わります。
これからも,『進研ゼミ高校講座』にしっかりと取り組んでいってくださいね。