【現代社会】 なぜロシアには大統領と首相がいるのか
ロシアには,なぜ大統領と首相と2人いるのですか?
進研ゼミからの回答
ロシアの政治制度が,「首相がいる大統領制」だからです。
ロシアは,国民の直接選挙によって選出された大統領が「国家元首」になるという「大統領制」の国です。
大統領は,国家元首であるとともに軍の最高司令官でもあり,政治・軍事・外交などにおいて,強大な最高権力を持っています。
大統領が首相を任命し,内閣の総辞職や議会の解散の決定権も大統領にあります。
一方ロシアの首相は,議会の同意を得て大統領から任命されます。
ロシア国内ではナンバー2の立場にはあるものの,大統領に比べるとその権限はかなり限られています。
首相は政府を統括し,ロシア連邦政府の基本方針を決定したり,政府としての活動を大統領に伝達したりします。
大統領と首相がいる「大統領制」の国は,ロシア以外にもフランス・韓国などがあります。
アメリカは,大統領はいますが首相がいない「大統領制」の国です。
【ワンポイント】
日本の政治制度は「議院内閣制」です。
政党内閣による議会政治が行われ,国会から選出された首相が政治における「最高責任者」となります。
「大統領制」の首相とは,権限や役割が異なりますので,注意しましょう。