時計を見て行動できる子に!子育てもラクになる時計の教え方
小学校入学準備として押さえておきたい時計の読み方。時計を読めるメリットは、算数の学習で役立つだけではないのです。時計を使った声かけは、子どもの自立を促し、親子時間がぐっとスムーズになることをご存じでしょうか。
今回は、『算数ができる子の親がしていること』の著者である、幼児さんすう総合研究所代表の大迫ちあき先生に、幼児への時計の教え方と、日常に「時間」を取り入れて、自分で行動できる子になる声かけの方法についてお話をいただきました。
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時計を読めることは生活リズムを整えることにつながります
就学前に時計を読めるようになると、算数の学習に役立つだけでなく、基本的な生活リズムが整い、自分から動ける子を育むことにつながります。おうちのかたも子育てがぐっとラクになることでしょう。そんな時計の教え方のコツをお伝えしていきたいと思います。
小学校の算数では、一般的に入学してから半年で何時、何時半まで読めるようになり、1年生の終わりには何時何分まで時計が読めるように学習が進んでいきます。生活のなかでも、たとえば1時間目は8時45分からスタートし、中休みは20分間で、3時30分に下校するといった時間割のなかで子どもたちは動いていきます。そうした小学校の学習や生活にスムーズに順応するためにも、年少くらいから時計を読むことの準備をスタートしておくとよいです。
年少さんというと早いと思われるかもしれませんが、いきなり時計の勉強をする必要はありませんので、ご安心ください。時計が読めて、時間がわかるようになるまでには、次の4つのステップがあります。
① 数字が読める
② 数字の意味(数の概念)がわかる
③ 時計を読める
④ 時間がわかる
時計を読める、時間がわかるようになるには、その4つの段階を踏まえて、ていねいに教えていくことが大切です。ですが、一度に教えようとしてパンクしてしまうご家庭がとても多いのです。
適切な時期に適切な方法で教えてあげると、子どもはぐんと吸収していきますので、あせらず取り組んでいきましょう。
時計を教える土台となる数は生活の中で親しみながら身につけましょう
時計の読み方の準備は、年少さんくらいから始めるとよいですが、あくまで目安です。10ぐらいまで数字が読めて、自分の年齢くらいまでの数を理解したころから始めるとよいと思います。
数の理解というと、わかりにくいと思いますが「リンゴを3個とって」と言ったら、きちんと3個のリンゴを取れることです。3という数字と具体物のリンゴ3つが結びつくことが重要です。この時期には、100まで数が数えられることよりも、5までで構わないので数の理解がしっかり身につけていることの方が、後々伸びていきます。
数の意味がわかるには、生活のなかでたくさん数に親しむことがポイントです。「ケーキを3個買いましょうね」「みかんを5個もってきて」とお子さんと一緒にお買いものやふだんの生活の中でも数に親しんでほしいですね。
まずは短い針を読めるように!時間を使った声かけはとても効果的
時計を教えるためには、まず数字が読みやすい「アナログ時計」を家庭に用意することから始めましょう。
長い針と短い針をいっぺんに教えるのではなく、短い針を読むことから始めます。ただ、いきなり読み方を教えるのではなく、お子さんとそのおうちの生活に合わせて、時間の声かけからスタートするとよいと思います。たとえば、時計をお子さんと見ながら「今、3時になったから、おやつを食べようね」「8時になったから寝ようね」といった具合です。そうした繰り返しのなかで、時計の読み方を覚えていきます。
ポイントなのは、親子で一緒に楽しく時計に触れることです。紙皿などに数字のシールを貼って時計を作ったり、時計の針がついた絵本を読んだりするのもよいです。もちろん市販の幼児向け教材を活用するのもおすすめです。視覚だけでなく、目や口、手、耳など五感を使って、「時計」に触れさせてあげましょう。
時計を活用して、起きる、食べる、寝るといった基本的な生活リズムが整うことで、お子さんを急かすことがなくなり毎日の生活がラクになりますし、小学校生活へもスムーズに入っていくことができます。ぜひ、今からすこしずつ準備を始めてみてはいかがでしょうか。
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