【関数と極限】逆関数の意味
逆関数では,xとyを入れかえますが,何のために入れかえるのかわかりません。逆関数の意味を教えてください。
進研ゼミからの回答
こんにちは。
いただいた質問について,さっそく回答いたします。
【質問の確認】
逆関数では,xとyを入れかえますが,何のために入れかえるのかわかりません。逆関数の意味を教えてください。
というご質問ですね。
【解説】
逆関数では,xとyを入れかえる操作をしますが,それはなぜでしょう・・・。
ここで,あらためて逆関数の意味をしっかり理解していきましょう。
≪逆関数の定義≫
まず,関数の意味を確認しておきましょう。
2つの変数x, yについて,xの値を決めるとそれに応じてyの値がただ1つ定まるとき,y は x の関数であるという。
例えば,関数 f(x)=2x+3 は,xの値を1つ決めると,それに応じてyの値が1つ決まります。
この関数を言葉で表すと,「ある数を2倍して,それから3を加えた数をつくる関数」です。
逆関数とは,xとyの「役割」を交換し,同じ対応を逆から見た関数のことです。
ここで,数学のルールでは,一般に,関数を「xの関数」で表すので,②の式でもこのルールにそろえます。つまり,②の式において,xをyに,yをxに書きかえます。(このことを,「xとyを入れかえる」と表現しています。)
では,関数 y=f(x) の逆関数 y=g(x) を求めるときの手順をまとめておきましょう。
【逆関数の求め方】
[Step 1] y = f(x) という関係式を,独立変数xについて解き, x = g(y) の形にする。
[Step 2] 独立変数が x,従属変数が y になるように書きかえて(つまり,多くの場合,x を y に,y を x に書きかえて), y= g(x)とする。
また,逆関数の定義より,逆関数は次の性質を持ちます。
【逆関数の性質】
(1)逆関数では,もとの関数の定義域,値域が,値域,定義域となる。
(2)y = f(x) のグラフとその逆関数 y=g(x) のグラフは,直線 y=x に関して対称である。
この性質を生かして,関数 y=f(x) のグラフの形がわかりにくいとき,逆関数 y=g(x) のグラフを利用して,もとの関数のグラフの概形をつかむということもあります。しっかり理解しておきましょう。
【アドバイス】
逆関数の意味と,xとyを入れかえる理由をしっかり理解しておくと,難しい問題でも対応できるので,ここでしっかり理解しておきましょう。
それでは,これで回答を終わります。
これからも,『進研ゼミ高校講座』にしっかりと取り組んでいってくださいね。