【政治】 間接民主制と議会制民主主義
間接民主制と議会制民主主義の違いがよくわかりません。
進研ゼミからの回答
国民(住民)が,自分が選んだ代表者を通じて,間接的に政治に参加するのが「間接民主制」です。
国民(住民)に選ばれた代表者が議員となり,議会で話し合って政治を行うのが「議会制民主主義」です。
■間接民主制
支配者が一方的に政治をするのではなく,国民(住民)が政治に参加し,みんなで話し合って決めるやり方が「民主主義」です。
規模の小さい集団では,その地域の人々(成人)全員が集まって,話し合って決めることができます。人々が直接政治に参加するので,これを「直接民主制」といいます。
しかし集団の規模が大きくなると,全員が1か所に集まったりすることはほぼ不可能です。
そこで,まず代表者を選び,選ばれた代表者が集まって話し合うようになります。この場合,人々は自分が選んだ代表者を通じて間接的に政治に参加することになります。これが「間接民主制」です。
このことからわかるように,「間接民主制」は「直接民主制」に対する言葉です。
これは,国民(住民)がどのように政治にかかわっているか(直接か,間接か),ということに着目した言葉です。
■議会制民主主義
これに対して「議会制民主主義」は,選ばれた代表者がどうやって政治をするかということにかかわる言葉で,代表者が「議会」をつくって,そこで話し合って政治をすることをいいます。
つまり,国民(住民)に選ばれた代表者が議員となり,議会で話し合って政治を行うことを「議会制民主主義」というわけです。
■区別のしかた
現在では,間接民主制は「議会」というしくみで実現されていることが多いので,「間接民主制」も「議会制民主主義」も,似た意味で使われることが多くなっています。
ですから,テストでも出題のしかたによっては,「間接民主制」でも「議会制民主主義」でも正解という場合もありえます。
テストでは,基本的には,次のキーワードに注意して考えてみてください。
・直接民主制:国民(住民)が,「直接」政治に参加する
・間接民主制:国民(住民)が自分が選んだ代表者を通じて,「間接」的に政治に参加する
・議会制民主主義:国民(住民)に選ばれた代表者が「議員」となり,「議会」で話し合って政治を行う