ソ連の五か年計画と世界恐慌の影響を受けなかった理由【近現代・明治時代~】
ソ連が行った五か年計画で,恐慌の影響を受けなかった理由がわかりません。
進研ゼミからの回答
ソ連は社会主義の国で,五か年計画によって計画的に経済活動を行っていたため,世界恐慌の影響を受けませんでした。
■五か年計画
五か年計画とは,ソ連で,社会主義革命のあと,社会主義国家を発展させるために5年間で達成することをめざしてつくられた計画です。1928年から実施された第一次五か年計画では,重工業の発展と農業の集団化をめざしました。
■ソ連が世界恐慌の影響を受けなかった理由
1929年に世界恐慌が起こったとき,すでにソ連は社会主義革命をとげ,国のすべての土地や工場などを国有化して,国の経済活動を統制していました。国が,何をどのくらい生産するかという計画を立てて,その計画にしたがって経済活動を行っていたのです。これを「計画経済」といいます。
ソ連は,この計画経済のもと,五か年計画にしたがって計画的に生産などを行い経済を発展させていったため,世界恐慌が広がったときも,その影響を受けなかったのです。
逆に,イギリスやフランス,日本などの資本主義諸国は,貿易などで経済を発展させていたため,世界のなかで大きな市場であったアメリカが経済危機におちいったことで経済的に大きな影響を受けて,世界恐慌が広がったといえます。