エタノールで脱色するなど光合成の実験をする際になぜ熱湯を注ぐ【植物】
光合成の実験で,「ヨウ素液にひたす前に,切り取った葉をビーカーに入れ熱湯を注ぐ」とありますが,なぜ「熱湯を注ぐ」のですか?
進研ゼミからの回答
熱湯は,細胞壁をこわすために注ぎます。細胞壁をこわすのは,エタノールで脱色したり,ヨウ素液にひたしたりするとき,細胞の中までエタノールやヨウ素液が入るようにするためです。
光合成を行い,デンプンをつくる葉緑体は,細胞の中にふくまれています。
細胞の外側にある細胞壁はじょうぶにできているため,そのままではエタノールやヨウ素液が細胞の中まで入っていくことができません。
そこで,熱湯を注ぎやわらかくします。そうすると細胞壁がこわれて,エタノールやヨウ素液が細胞の中の葉緑体まで届きます。
・熱湯を注ぐ…細胞壁をこわし,脱色やヨウ素液の反応をしやすくするため。
・エタノールにいれる…緑色を脱色して,ヨウ素液の色の変化を見やすくする。
・ヨウ素液にひたす…デンプンのある場所が青紫色に変化するので,どこで
デンプンがつくられたのかがわかる。