【短歌・俳句】 短歌の「句切れ」の見分け方
短歌の「句切れ」の見分け方がわかりません。意味が切れているところで切れるのはわかりますが,それがどこなのかがわかりません。
進研ゼミからの回答
ポイント(1)「感動の中心を表す言葉」を探す→
ポイント(2)「句点(。)が入る場所」を探す の順に考えましょう。
「けり」や「かな」などは短歌の中で感動の中心を表す言葉です。ここでいったん歌が切れるという目印になります。この言葉がない場合は,句点が入る場所(意味のまとまり)で考えます。
・感動の中心を表す言葉 「けり」「かな」など
・見分け方の手順
ア 心なき|身にもあはれは|知られけり|しぎ立つ沢の|秋のゆふぐれ 西行法師(さいぎょうほうし)
ポイント(1) 感動の中心を表す言葉「けり」がある
→三句目で切れる=三句切れ
イ みづうみの|氷は解けて|なほ寒し|三日月の影|波にうつろふ 島木赤彦(しまぎあかひこ)
春になって 湖の氷はとけたけれども, 湖の波間には三日月のかすかな光が映って
まだ寒さは厳しい。 漂っている。
ポイント(1) 感動の中心を表す言葉がない
ポイント(2) 句点が入る場所を探す
→三句目の終わりに句点が入る=三句切れ
※歌の途中に終止形の言葉がないか探してみましょう。
・感動の中心を表す言葉があっても,次の場合は句切れなしです。
なにとなく|君に待たるる|ここちして|出(い)でし花野の|夕月夜かな 与謝野晶子(よさのあきこ)
なんとなく,好きなあなたに待たれているような気がして,秋の花が咲く野に出てきたら,夕方に出る月が空に浮かんでいた。
ポイント(1) 感動の中心を表す言葉「かな」が最後にある
→このように最後にある場合には,句切れなし