「うざい」「キモい」…反抗期、みんなどうしている?

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小学校高学年から中高生にかけて、多くの子どもが一度は経験する本格的な反抗期。
急に不機嫌になって暴言を吐いたり、モノに当たったりするお子さまの姿に、気持ちが揺れ動いてしまう保護者のかたも多いのではないでしょうか。

今回の記事では、アンケートにお答えくださった保護者のかたの体験談も交えながら、「反抗期の子どもとどう向き合うか」をご紹介します。
お子さまの言動に悩んだ時、対処法などを参考にしてみてください。

※この記事は、2024年に実施した保護者のかたへのアンケート「反抗期のお子さまにイライラをぶつけられてしまった時、どのように対処されていますか?」の結果をもとに構成しています。
https://benesse.jp/qa/nayami/20240226-1.html

この記事のポイント

中高生の反抗期ならではの暴言に保護者もイライラ

反抗期は成長のプロセスだとわかっていても、面と向かってきつい言葉を投げかけられるのはつらいですよね。
そのため、保護者のかたからも「親として冷静に向き合おうとしても、ついカッとしてケンカになってしまう」という声が目立ちました。
お子さまの言動にイラッとしたら、まずは「反抗期で悩んでいるのはどの家庭も同じ」と考えてみると、少し落ち着くことができるかもしれません。

体験談

子どもにイヤな言葉を吐かれると、「引きずられちゃダメ。冷静にならなきゃ」と思うのですが、感情が爆発して口論になってしまいます。ヒートアップし過ぎて、家族に「もうそこまで」とストップをかけられることも……。
(埼玉県 中1生の保護者)

「キモい」「うざい」「消えて」は日常茶飯事。「ボケなすび」と言われた時は笑ってしまいました。ただ、あまりにも暴言がひどい時は「学校で何か問題があったのかな?」と心配になることもあります。
(長野県 中1生・小4生の保護者)

小学校高学年から反抗期が始まる子どもも多い

小学生も高学年になると、保護者に激しく口ごたえしたり、不満をぶつけたりするようになるケースが珍しくありません。
今までほがらかで素直だったお子さまの態度が急変すると、怒りよりも戸惑いを感じる保護者のかたも多いようです。

体験談

小学校高学年になってから、言葉づかいの悪さが気になります。何か話しかけると「うるさいなぁ!」「やってるから!」と乱暴な返事をしてきたり、きょうだいゲンカが増えたりして、心配しています。
(大阪府 小5生・小1生の保護者)

イヤな言葉を投げてきた時に、「とにかく距離を置かなきゃ」と部屋を出て行こうとしたら「逃げるな!」とどなられました。「お母さんがいけなかったのかな? ごめんね」と謝ってみたら、「何それ? 演技がお上手ですね」と言われたことも。どんなふうに対応しても、いったん火がついたら子どものイライラは収まらないようです……。
(東京都 小6生の保護者)

いったん子どもと距離を置いてクールダウンを

では、反抗期の子どもにどう接したらよいでしょうか?
保護者のかたからは「しばらく放っておく」「違う部屋に行く」など「心理的・物理的に距離を置く」というコメントをたくさんいただきました。
ヒートアップしているお子さまからいったん離れることで冷静になれる人は多いようです。

体験談

子どもがイライラしてるなと感じたら、物理的に距離を置くのが一番平和に過ごせる方法かな、と思っています。イヤな言葉を受け流せるようになりたいけれど、思わず口ゲンカになってしまうので……。
(神奈川県 中2生・小5生の保護者)

子どもがイライラしている時にまともに対応しようとすると、自分も怒りモードになってお互いつらくなってしまいます。だから、いったんその場を離れ、「話をするのは落ち着いてから!」を心がけています。
(栃木県 中2生の保護者)

「様子を見る・聞いてあげる」ことも大切

お子さまが反抗的な態度をとったり、きつい言葉を投げてきたりした時に、「必要以上に反応せずひとまず様子を見る」という保護者のかたは少なくありません。

相手のテンションにつられず、「なぜこんなことを言うのか」「何か問題を抱えているのではないか」と客観的に観察することで、適切な対処法が見えてくることもあります。
「反抗期のアクション」に見えても、実は解決すべき問題が隠れている場合も。
「ただ話を聞いてほしい」という場合も多いので、「何かあったの?」と声をかけてあげてもよいでしょう。

なお、保護者のかたが淡々と接することで、お子さまも落ち着きを取り戻すケースも意外に多いようです。

体験談

上の子が中学生の頃までは、こちらも疲れていて心身の余裕がない時などにカッとして真っ向から言い返していました。
でも、「子どもも別に正論を説いてほしいわけではないのかもしれないな」と、ある時気付きました。
それからは、1人にしてほしいのか、ただグチを聞いてほしいのか、それとも甘えたいのかを、様子を見て判断しています。
(福岡県 高2生の保護者)

自分に余裕があれば淡々と接します。ただ、あまりにも暴言がひどい時は叱るようにしています。子どもが「親なら何を言ってもいいんだ!」と勘違いすると後々つらいので……。
(愛知県 中1生の保護者)

保護者も気持ちをため込まないことが大切

お子さまが反抗期の時期、保護者のかたは「また子どもがイライラするかも」と心配が続くのではないでしょうか。
でも、子どもの様子をうかがってばかりでは、自分が参ってしまいます。
それに、かわいい我が子に暴言を吐かれれば、傷つのは当たり前。
今回のアンケートでも、「他人に話を聞いてもらう」「『ひどいことを言われて悲しい』と正直に伝える」などの方法で、自分の気持ちを保った保護者のかたが少なからず見られました。
子育ては毎日続きます。
だからこそ、あまり我慢し過ぎず反抗期のお子さまと向き合っていきましょう。

体験談

子どもがいろいろ吐き出したい時には、なるべくスルーするようにしていますが、こちらも人間なので腹が立つことも……。理不尽な物言いをされたら大好きなスイーツを食べてストレス発散しています。
(東京都 中2生の保護者)

自分に余裕がある時は、「ハイ来た、反抗期〜! 私は更年期〜!」などとユーモアで流します。でも、あまりにも理不尽なことを言われ、かつ私の虫の居所が悪い時は、「その言い方はひどいんじゃない? 親だって傷つくんだよ」と話します。
(東京都 小6生・小3生の保護者)

まとめ & 実践 TIPS

小学校高学年から中高生の反抗期は、確かに難しい時期。
保護者のかたのご苦労は並大抵のものではないでしょう。
そんな時は、ご自身の思春期を振り返ってみてはいかがでしょうか。
「ストレスの発散方法がわからなくて、いつもイライラしていたな」などと思い出してみると、お子さまの態度にカッとなることも減るのではないでしょうか。

反抗期は、いずれ終わるものです。
今回ご紹介した、ほかの保護者のかたが実践している方法も参考に、お子さまの反抗期と上手に付き合っていけるとよいですね。

イラスト/タテノカズヒロ

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