合同相談会の会場ではどう行動するか 2[「合同相談会」をどう生かすか 第3回]
知らなかった学校の『発見』
「合同相談会」はせっかくの機会ですから、事前にチェックした学校以外の学校にもふれたいものです。そこで、話を聞きたかった学校のブース訪問が終わったら、ざっと会場全体を歩いてみましょう。長い行列ができている学校、掲示物やパンフレットが目を引く学校、先生の印象に好感を持てる学校……そうした気になる学校を書き出し、会場入り口のボード(学校一覧)で所在地を確かめて、通えるかどうかを確認するのです。通えそうだったらブースを訪ねてみましょう。
いきなりで、何を聞いていいかわからなかったら、正直に「この会場ではじめて知ったのでまだ何もわかりません。初歩的なことから教えていただきたいのですが……」と申し出れば、学校の概略を話してもらえます。話を聞いて興味がわいたら、各学校で開く「学校説明会」の日程を聞いて、後日訪ねればいいでしょう。
長蛇の列ができている学校についてですが、列に長時間並んで貴重な時間を使うよりは、他の学校のブースを訪ねたほうがいいと思います。こうした人気校は、「合同相談会」の場ではなく、「学校説明会」に行くようにすればいいのです。
「ミニ説明会」や講演は聞いておきたい
学校が集まって開く小規模の「合同相談会」では、参加校による「ミニ説明会」があることがあります。同じいすに座って、各校の説明を通して聞くと学校の違いがよく見えるものです。自分が受けるつもりがない学校でも、聞いてみると、学校の多様性がよくわかったりして、自分が受ける予定の学校がどこに特徴があるのか、間接的に気付いたりします。
話をする先生の話す内容、キャラクターから、堅い学校か、柔軟な学校か、想像できたりもします。ですから、時間があるならこうした「ミニ説明」も聞いてみるといいでしょう。
講演も、会場入り口に、時間とともにテーマが掲示されているでしょうから、関心のあるテーマであれば聞いてみることをおすすめします。その学校の「コース制」とはどのようなシステムなのかについても、この機会を利用して聞いてみましょう。
家族で出かける
毎年、入試本番近くになってご夫婦の間で、あるいは祖父母のかたと、受験校を巡ってトラブルになるケースがあります。それまで本人と母親の二人が中心で受験生活を送ってきたものが、受験校を決める段になって、お父さまや、祖父母のかたが受験校に難色を示す、というパターンが多いのです。お父さまにしても、祖父母のかたにしても、自分のころの学校のイメージを払しょくできないでいるのです。
直前になってそんなゴタゴタが起きないよう、早いうちからお父さまや祖父母のかたにも最近の受験事情を知ってもらう必要があります。「合同相談会」にご家族で出かけるのもよいでしょう。
「合同相談会」は、最近の学校の様子を知ってもらう絶好の機会なのです。