高等学校とは【親子で考える15歳の学校選択】

高等学校は、授業を行う時間帯や方法の違いなどにより、全日制、定時制、通信制の3課程に分けられ、全日制には国公立と私立があります。学校の種類としては、総合的に教養や知識を身に付けることを目標とした普通科高校の他、商業高校・工業高校・農業高校などのように専門性の高い高校もあります。


卒業後の進路を抜きにして学校選択はできません。高等学校卒業後は、四年制大学、短期大学、専門学校、就職などの進路があります。
学校の課程や種類によって、主な進学先が異なります。たとえば、四年制大学への進学が多いのは全日制の普通科高校ですが、学校案内を調べてみると、学校によっても四年制大学への進学割合はおおいに異なることがわかります。商業高校・工業高校・農業高校では、専門性の高い知識や技術を学び、卒業後の進路は就職の割合が高くなりますが、四年制大学・短期大学・専門学校に進学する生徒もいます。


全日制、定時制、通信制の3課程のどれを選ぶか、普通科高校または商業高校・工業高校・農業高校などの専門性の高い高校のどれを選ぶかは、子どもの将来の職業に対する希望や適性で決めるべきです。
将来の職業に対する希望があれば、その職業に就くためにはどのような資格・技術・知識が必要で、それらを修得するためにはどのような学校に進めばよいかを調べます。特定の大学に進学しなければ得られない資格・技術・知識が必要であれば、その大学の合格実績が高い学校を選択すればよいのです。
ただ、15歳の子どもであれば、まだ将来の職業に対する希望がはっきしていないのが普通だと思います。そのような場合は子どもの小さいころの夢を一緒に思い出してみたり、子どもが持っている潜在的な職業に対する希望を掘り起こしたりしながら、強みとなる性格や資質から職業を考えてあげてください。


また、高等学校の違いは学校の種類による教育内容だけでなく、校風にもよります。実際に学校を訪問してみなければわかりませんので、学校説明会や文化祭に参加してみることも大切です。親子で参加して、学校選択のアドバイスをしてあげるのも親の役割だと思います。


普通科高等学校を選択するメリット・デメリットは、

【メリット】

  • 教育内容が四年制大学・短期大学の学力入学試験に合っていて、進学希望の生徒には有利
  • 将来の職業が決まっていない生徒には、高等学校の総合的な幅広い教育が役立つ
  • 卒業後の進路は選択肢が多い

【デメリット】

  • 知識・教養に重点を置いている分、技術・資格を身に付けることは専門性の高い学校に比べて不利
  • 卒業後に技術や資格を身に付けるためには、専門学校に通わなければならない
  • 卒業後に就職する場合は、高等専門学校や専門学校卒の生徒に比べて即戦力をアピールしにくい

高校入試は、学力試験による一般入試と、内申点・面接などによる推薦入試があります。一般入試では学力試験の結果が重視され、内申点の割合は低くなっています。これまでは、AO(アドミッションズ・オフィス)入試を含めた推薦入試が多い傾向にありましたが、学力低下の危機感からか、今後は学力試験を重視する方針が打ち出されています。
学力試験、内申点・面接のうち、お子さまの得意な評価による試験で入試に臨むのがよいでしょう。


プロフィール



中学受験と私塾、中高一貫の中等教育と私学を対象とする調査・コンサルティング機関。私塾に『中学受験研究』、私学に『私学中等教育』を月刊で発行している。「わが子が伸びる親の『技(スキル)』研究会」を主催している。

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