【地形図と地域調査,地形】地形図での洪積台地の見分け方について
地形図で洪積台地の見分け方がわかりません。扇状地だと等高線が同心円状に広がっていたりすることでわかるのですが・・・。
進研ゼミからの回答
こんにちは。
いただいた質問について、さっそく回答させていただきます。
【質問内容】
地形図で洪積台地の見分け方がわかりません。扇状地だと等高線が同心円状に広がっていたりすることでわかるのですが・・・。
【質問への回答】
洪積台地とは、更新世(約2百万年前から約1万年前まで)に堆積作用によって形成された平坦地が、隆起してできた地形で、現在の沖積平野より一段と高いところの平地です。
隆起したばかりの頃の洪積台地を地形図上に(等高線で)表すと、大まかには左下の図のように なるでしょう。点線を引いた部分が、洪積台地の平坦面を指しています。
ここに雨が降ると、雨水は洪積台地から低い方へ流れていきます。その際、洪積台地のあちこちを少しずつ削っていきます。すなわち、洪積台地を侵食していくことになるのです。雨は、洪積台地に一時的な川をつくり、その川が洪積台地を侵食していくわけです。その結果、長い時間が経過するうちに、左下の洪積台地は、大ざっばには右下のように形を複雑なものに変えていきます。
洪積台地の大まかな断面図を示すと、下のようになります。なお「宙水(ちゅうみず)」とは、台地などで、浅いところに局地的に存在する地下水を指します。
先に述べてきたようなことから、次の点が、地形図で洪積台地を見分ける手がかりになります。
【学習アドバイス】
道を歩いていたら、急に5メートル以上高くなった場所に突き当たった場合を想像してみてください。そうしたところは、「崖(がけ)」と言うべき場所ですね。そうした崖は、洪積台地では見られるのに対し、微高地にすぎない自然堤防などでは見られません。
この点に気をつけるだけでも、洪積台地の読み取りがかなり楽になるはずですよ。
それではこれで回答を終わります。これからも、「進研ゼミ高校講座」への取り組みを続けながら、知識を正確にしていきましょう。