今週の特集
「塾って本当に必要?」というギモンから塾なし受験に挑戦。やってみたら予想以上に多くの効果が!
みなさんも、選択肢のひとつとして考えてみませんか?
「塾なし」学習の最も目に見える効果は、やはり家計の節約です。一般的に通塾の費用は進級や進学によって徐々に上がっていきますが、塾代は一度払い始めると削りづらくなり、塾に通い始める年齢が早いほど総額も膨らむことに。さらに、塾なしは塾に通う時間の節約にもなり、習い事や好きなこと、家族との時間を無理なくつくれます
- ※『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)より。2018年の大手進学塾の費用より算出。
塾なし学習の基本は、目標を決めて計画的に勉強するということ。はじめは1〜2週間の小さな目標でも十分。親のサポートがあれば、気軽に取り組めます。どんなに短期間、小さな目標であっても、何を・どの教材で・いつ・どう勉強するかを考える経験は貴重。これが成功体験になれば、次第に自分から目標を決めて学ぶ「本物の学力」がついていきます。
塾なしの学習に、親の役割が多いのは事実。でも、その分、親は子どもの特性や将来を考え、子どもの学習に注意を向け、子どもをやる気にさせる言葉や提案を考える時間が多いとも言えます。子どもも、親が自分を理解し、応援しようとしてくれていることを感じるでしょう。塾なしの学習が日常になれば、そこにコミュニケーションが生まれ、自然と絆が強まっていきます。
塾が与えてくれる大きなメリットは、学習方法のノウハウがあることと、スケジュールがわかりやすいこと。特に受験に関しては情報や経験が豊富です。また、親子の性格によっては、第三者が入る方がストレスがなく、効率が上がる場合も。どちらが絶対にオススメ!ということはないので、それぞれの家庭やお子さんに合った方法を検討して。
塾あり | 塾なし | |
---|---|---|
コスト | ||
親の時間・手間 | ||
情報・経験 | ||
子どもの自主性 | ||
子どもの時間 |
- ■子どものタイプ
- ■家庭の状況
子どもが自分の頭で考えていくことが塾なしの醍醐味。親が勉強を教える必要は、そうありません。インターネットの普及で自宅学習もしやすくなっています。親は、使いやすそうな教材や学習方法の情報を共有したり、購入したり。そして困ったときに一緒に考え、熱く子どもを応援し、子どもの努力や成果を心から喜ぶ。そんなサポーター的存在なのです。
学校は学習の基盤です。とはいえ、学校教育は教室の生徒に満遍なく与えられるもの。その環境で学ぶことも多くある一方、常に先生の正面で授業を受けたり一対一で教えてもらえたりするわけではありません。車の両輪のように、学校の学習を家庭で支える。このバランスがとれていてこそ、塾なしの選択が生き、子どもの学力が伸びていきます。
次回は、実践編。学力が上がる学習計画の作り方を紹介!
後編は、塾なしで効果的かつスムーズに学習を積み上げる具体的な取り組み方を紹介する実践編です。塾ありでも取り入れられる工夫や学力向上のヒントがいっぱいですよ!
小・中・高で進む「デジタル学習」。実はサポート次第で学力もやる気もぐんとアップする学び方なのです。そんなデジタルを活用した塾なし第2弾の記事はこちら!
『「塾なし」高校受験のススメ』著者。教育アドバイザー。
野球ばかりで勉強が好きではなかった息子が塾に通わず難関都立高校に合格した体験から「塾なし」受験は子育てを考える貴重な選択肢だと実感。書籍では、受験までの学習計画や生活面のサポート、受験期の親子のコミュニケーションまで紹介しています。