今週の特集Special feature

春休みこそチャンス!ココから始める 机に向かう習慣づくり

【監修】
村山 和生さん
ベネッセ文教総研 主任研究員

春休みの過ごし方 オススメの基本パターン

リズムが乱れがち、でもヤル気も出やすい春休み

春休みは通常約2週間程度の長さですが、1年間を終えて子どもが最もリラックスできる期間です。宿題が出ることも少なく、1日の中で自由に使える時間が比較的長い時期でもあります。気持ちや時間に余裕があるからこそ、生活リズムが乱れがちになる半面、4月からの生活に向けて、前向きな気持ちでさまざまな準備ができる貴重なチャンスです。

新学期になってから慌てないように、春休みのうちから生活リズムが整うように、保護者のかたは子どもの学齢や状況に合わせて支援しましょう。

春休み前半は思い切り楽しみ、後半は新学年を意識した生活リズムに

たとえば、春休みの前半(3月中など)は、少し遠くに出かけたり、友達と思い切り楽しんだりするのもよい思い出になるでしょう。その代わり、春休みの後半(4月以降など)に入ったら、新学年での学校生活をイメージしながら規則正しい生活や学習リズムを少しずつ意識させていきましょう。

特に4月に上級学校へ入学する場合は、それまでの生活・学習リズムでは新しい学校での勉強についていけなくなる恐れがあるため、春休みが終わるまでに生活リズムを整え、心身ともによい状態で入学式を迎えたいものです。

保護者サポートの基本は「3点固定」

保護者ができることは、いわゆる「3点固定」のサポートです。「3点固定」とは、1日のスケジュールのうち、起床時間、家庭学習開始時間、就寝時間の3つの時間を毎日固定する(同じ時刻にする)という、生活習慣の考え方です。起床時間と就寝時間を固定することで、健康的な生活の土台となる睡眠時間を確保します。そして、家庭学習開始時間を固定することで、つい後回しにしがちな家での勉強を習慣化させ、一定の学習時間を確保させることが目的です。

たとえば起床時間は、子どもが小学校低学年くらいまでの間は、保護者が声をかけて起こしてあげましょう。高学年になったら、自分で目覚まし時計をセットして起きられるようにして、子どもができたらたくさんほめましょう。「起こされた」ではなく「自分で起きた(起きられた)」経験を積ませることが大切です。中学生以上は積極的な働きかけはせず、子ども自身の行動と責任を自覚させるようにしましょう。ある中学校では、子どもの主体性を促すために、入学式で「朝、お子さんを起こさないでください」と保護者に伝えているところもあるそうです。

自学自習の習慣はどうつける? 保護者ができることは?

「机に向かう」習慣つけを最優先に

3点固定の中で最大の難関は家庭学習の開始時間です。開始時間を毎日固定できれば理想ですが、最も優先すべきは、毎日机に向かわせることと、その日にやると決めた分はやりきらせることです。まず、毎日机に向かって勉強を始められるように、机の周りは勉強以外のものが目に入らないようにします。ちょうど、春休みは学年替わりで使うものが変わるため、机周りを整理整とんさせるチャンスです。リビングなどで勉強する場合は、その時間帯だけでもテーブルの周囲をきれいにしたり、テレビを消したりして、子どもにとっての「誘惑」をできるだけ減らしましょう。

また、勉強に必要な道具が近くにないとやる気がそがれてしまうため、事前に鉛筆を削らせる、学習用端末のバッテリーは充電するよう声をかけるといった細かい配慮も大切です。子どもの学年に応じて、勉強する環境づくりのサポート役となるのが保護者の役割といえます。

開始時間は ずれてもOK実行できる計画づくりから

「長さ」よりも「範囲と量」計画を立てて勉強する子どもは学習時間も長い

家庭学習では、「○時間勉強する」といった時間の「長さ」ではなく、「〇〇を〇ページやる」「〇〇までに〇を終える」などと、勉強する範囲(内容)と量を期限付きで決めさせて、守らせるようにしましょう。ポイントは、「現実的で実行可能な学習計画」を立てさせることです。

まず、「春休みが終わるまでに〇〇をやる」などと大きなくくりでやることを決めます。次に、それを達成するには1日あたりどのくらい勉強すればよいかを計算します。週末や想定外の予定も踏まえて、余裕を持たせた計画にします。小学校低学年くらいまでは保護者が子どもと一緒に考えますが、高学年になったら子どもが計画を立てて、それが現実的かどうかを確認してアドバイスしましょう。中学生以上は計画の振り返りと調整までを自分でさせ、困った時は先生に相談するようにアドバイスしましょう。このように、家庭学習時間については、計画を立てさせることが3点固定の第一歩。そうすれば、必要な学習時間の長さも、おのずと確保できるようになるのです。

学習習慣づくりに関する進研ゼミOB・OG体験談 村山さんからの一言アドバイス

今思えば、高校生時代も中学生時代もどこかでどうにかなると思ってしまっていました。大学生になった今、なぜやらなかったのだろうとか、もっといい方法があったのではないかとか、後悔することがよくあります。もし、昔の自分にアドバイスするなら、時間は有限だから、できる時に自分に合った方法で、時間を決めて効率よく勉強しようと伝えたいです。

(甲南大学1年・Sさん)

中学生の時、母に怒られながら進研ゼミをやっていたので、自分のためにやるというよりも、しぶしぶ勉強して、ただ終わらせていたという感じでした。かかる時間は同じなのだから、もっと自分のためになるように取り組めばよかったと思いました。

(立命館大学1年・Sさん)

中学生の時、部活のあとは家に帰ってすぐ寝てしまっていたので進研ゼミをやることができなかった。高校生になってからは朝やるようになって解決に向かったが、中学の頃からできていたらよかったかもしれない。

(東京大学2年・Mさん)

高校生の時、毎週日曜日に次の週の予定を立てるようにしたため、進研ゼミ教材をためることもなく有効に活用できた。

(東京薬科大学1年・Hさん)

毎日8時間は寝ないとやっていけなかったので、受験勉強をしている時でも睡眠時間は絶対に確保していました。周りが寝ずに勉強しているからといって焦ることなく自分に合ったやり方で勉強できてよかったです。後悔は両親にもっと感謝の言葉を伝えればよかったと思いました。当たり前だと思ってはいけませんね。

(東北大学4年・Tさん)

村山さんからの一言アドバイス

皆さんが共通して言っているのが、時間を有効活用することの大切さです。しかし、自分が朝型なのか、夜型なのか、どういう時に集中できるのかなどは個人差があり、発達段階によっては自分に合った勉強スタイルを客観的に選べない場合もあります。普段の様子をよく知る保護者が上手にアドバイスしてあげましょう。
目安としては、よさそうだと思う勉強スタイルを2週間は続けてみましょう。そのうえで、眠気が取れない、集中できないなど、どこかに無理があると感じたら別のやり方を試してみるとよいでしょう。

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まとめ

3点固定は、生活リズムを整え、学習習慣を身に付ける手段の一つです。大切なのは、自分に合った勉強方法を、子ども自身が主体的に試行錯誤し、勉強しようとする姿勢です。それは社会に出てからも役に立つ力となりますから、春休みをきっかけにぜひチャレンジしてみましょう。保護者の方々は、できなかったことを指摘するのではなく、できたことを認め、ほめたり励ましたりすることで、子どもが少しでも前向きな気持ちで机に向かえるように支援していきましょう。

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【監修】
村山 和生さん
ベネッセ文教総研 主任研究員

ベネッセ教育総合研究所高等教育研究室シニアコンサルタント、一般財団法人大学IR総研副事務局長(兼務)などを歴任。2021年からベネッセ文教総研の主任研究員として、高等教育領域を中心に「学修成果の可視化」「IR」等について調査、研究、および情報発信している。

取材・文/神田有希子

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