子ども食堂のメリット4つ
開催事例や今後の課題もわかりやすく紹介
全国に急増している子ども食堂について詳しく紹介しました。子ども食堂の存在を知らなかった方や、興味があって参加してみたい方、運営してみたい方にわかりやすくメリットや課題など様々な内容に触れています。興味のある方はぜひご一読ください。
子ども食堂とは
「子ども食堂」とは、子どもや保護者などを対象に食事を提供する場所のことです。
主に地域住民やNPO法人などによって運営され、上記の他にも幅広い年齢層や環境の人の受け入れも行なっています。
■子ども食堂の始まり
朝ごはんや晩ごはんを十分に食べられない子ども達がたくさんいます。
それを知った、東京都で八百屋を営む店主が店の一角を使って2012年に始めたのが子ども食堂の始まりと言われています。
■子ども食堂が注目される理由
今、たくさんの子ども達が「相対的貧困」に陥っているということが、多くの人に広く認知され始めています。
また、今は減ってきてしまっている「地域交流拠点」としての大きな役割を果たしている点も、子ども食堂が注目される理由として挙げられています。
子ども食堂のメリット4つ
今や様々な地域で社会活動として急激に増加している子ども食堂ですが、一体どんなメリットがあるのでしょうか。
今回は、4つのメリットをピックアップして紹介して行きましょう。
■1:食事を格安で食べることができる
子ども食堂では、栄養のバランスがとれた食事を格安で食べることができます。
多くの場合は無料で提供されていて、有料の場合でも100円〜300円、大人の場合でも300円〜500円で利用できます。厳しい生活の子ども達にとっては、とても大きなメリットと言えます。
■2:誰かと食事ができる
現在では一般的になってきた「共働き世帯」や、「ひとり親世帯」の子ども達は、どうしても「孤食」が多くなってしまいます。
子ども食堂では、地域の方々やボランティアの方々、または同世代の子ども達と一緒に、楽しく話しながら食事ができます。
このように、誰かと一緒の空間で食事ができることは、子ども達にとっては大きなメリットです。
■3:温かい食事が食べられる
子ども食堂に行き、手作りの温かいご飯が食べられることは、子ども達にとって嬉しい点です。
さらに、子ども食堂の中には、栄養士などが栄養のバランスを考えて食事を提供している場所もあり、成長期の子ども達の健康面を考えても、とても重要な点と言えるでしょう。
■4:親同士子ども同士コミュニティが生まれる
子どもは子ども同士、親は親同士で、普段相談できない悩みや情報をアットホームな雰囲気の中で共有できる点も大きなメリットとなっています。
つまり、「子ども食堂」は食事に限らず、子どもや親たちの居場所としても大きな役割を果たしていると言えます。
子ども食堂の課題3つ
続いて、子ども食堂を運営するにあたっての課題を見て行きましょう。
慢性的な課題となっているのは、子ども食堂を設置する場所やスタッフの確保、正しい支援方法、そして運営費の確保など、経営にはつきものの課題です。
以下で、リアルな課題について詳しく紹介して行きましょう。
■1:スタッフや会場の確保
会場を確保する際、場所代が高価になれば継続は難しくなってしまいます。
それに伴い、スタッフへの報酬の支払いも難しくなり、さらにボランティアが増えてくれば、継続的に安定したスタッフを確保するのが難しくなります。
これらを踏まえ、安価で開催しやすい場所の確保と、スタッフの負担を調節しつつ、安定した人数を確保することが課題となっています。
■2:正しく支援を届ける
多くの団体が悩んでいるのが「本当に子ども食堂を必要としている家庭に利用してもらうことが難しい」という点です。
先述のように、「子ども食堂」が生まれた理由は、「孤食」や「貧困家庭の子供への食事の提供」です。しかしながら、実際には上記以外の子供たちの利用も多く見られます。
本当に子ども食堂を必要としている家庭に、子ども食堂の正しい情報を届け、気兼ねなく利用できるように改善していくのが重要な課題となっています。
■3:運営費について
「子ども食堂」は、ほとんどが寄付や開催者の自己負担によって成り立っているので、継続的な開催が難しい点が問題です。
継続的な寄付を集めるには、集まった寄付をどのように使用したのか、明確に公表していく必要性があります。
子ども食堂について知ろう
子ども食堂は全国でたくさん開催されています。
開催地を検索できるサイトもたくさんあるので、子ども食堂に参加してみたい方や、スタッフとしてお手伝いしてみたい方も、この機会に気軽に参加してみることをおすすめします。
SDGsの17の目標には、「貧困を失くそう」「飢餓をゼロに」「すべての人に健康を福祉を」などがあります。「子ども食堂」を通じ、私たちのできることを始めてみてましょう。
[参照元]
※参照元サイトのURL変更や掲載期間終了により、ページが閲覧できない可能性があります。ご了承ください。
『SDGs SDGs17の目標』(公益財団法人日本ユニセフ協会)
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/