大矢 幸弘 先生

総合監修:大矢 幸弘 先生

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卵アレルギー

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先生への相談

7カ月のころに卵アレルギーと言われました。それまでとりのささみやレバーを食べても平気だったのに、主治医からは鶏卵だけでなくとり関係は気をつけるようにと言われました。やはりとり肉などもやめた方がいいのですか。
また、これから大豆や乳製品などのアレルギーが出てくることもありえるのでしょうか。

先生からのアドバイス

イラスト - 大矢先生からのアドバイス

卵黄の中に含まれるある種のたんぱく質と鶏の血清に含まれる一部のたんぱく質が似ているため、卵黄のアレルギーととり肉アレルギーを合併しているかたがごくまれにいます。
しかし、卵アレルギーのかたのほとんど(9割以上)はとり肉アレルギーを合併していません。

このご相談の場合は今までとりのささみやレバーを食べても平気だったのですから、それらの食品に対するアレルギーはないと言ってよいでしょう。 ちなみに、血液検査や皮膚テストで卵などに対する抗体価が陽性を示すお子さんは多いのですが、それだけでは食物アレルギーがあることにはなりません。

確定診断は実際に食べてみて何らかの症状(じんましん、ぜい鳴、ショックなど)が出るかどうかで判断します(危険ですので、絶対にご自分ではしないでください)。
また検査値が陽性の食品で今まで食べていたものを突然中止して数週間してから摂取を再開した場合、たまにですが食物アレルギーの症状が出ることもあります。
従って、いきなり大量に食べないで少量から再開して安全であることを確かめる必要があります。

また10カ月の赤ちゃんの場合、既に大豆や乳製品を摂取しても何の症状もない場合は、ほとんどのかたは心配ありませんが、湿疹や皮膚炎がある方は今後食物アレルギーを発症するリスクがありますので、早めに外用薬で皮膚をきれいに治した方がよいでしょう。

大矢 幸弘 先生

プロフィール


大矢幸弘

名古屋大学卒業後、名古屋大学小児科、国立名古屋病院小児科を経て、 1995年から国立小児病院アレルギー科、2002年から国立成育医療センターアレルギー科医長として勤務。 小児の喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど小児アレルギーが専門。