二瓶 健次 先生

総合監修:二瓶 健次 先生

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熱中症

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日光を避けるだけでは不十分!「熱中症」の注意点。

「熱中症」のサインを見逃さないで

「熱中症」のサインを見逃さないで  「熱中症」は、暑い場所にいたり激しい運動をしたりして大量の汗をかくような状況で起こります。人は汗をかくことで体の熱を放出して体温調整をしていますが、一気に汗をかくと脱水状態になり、汗が出なくなるため体に熱がこもってどんどん体温が上昇してしまうのです。炎天下での運動により起こるというイメージがありますが、熱のこもった室内も起こりますので注意してください。なお、「日射病」は日光に当ることによって起こる熱中症で同じものです。

意識がなくなる、震えがあるときは急いで受診を

対応の基本は、水分を与える・涼しい場所で休む・ぬれタオルなどで冷やす。意識がない・震えがある・水分がとれない時はすぐに受診を。 「熱中症」には以下のようなサインがあります。

●汗をかかなくなる
●元気がなくなる
●ふらふらしている
●顔色が赤く(青く)なる

 「熱中症」のサインを見つけたときの対応の基本は「水分補給」と「冷やす」こと。風通しのよい涼しい場所で休ませ、少量の糖分や塩分を含んだイオン飲料などを与えます。同時に、わきの下、首まわり、頭(額、後頭部)など体の外からもぬれタオルを当てるなどして冷やすようにしてください。

 意識がなくなる、震えがあるときは、体を冷やしながら急いで医療機関を受診してください。吐き気があって水分がとれないときも同様です。

気がつかないうちにがんばらせすぎていることも

気づかないうちにがんばらせすぎていることも  乳幼児はまだ体温調節の機能が未熟です。加えて、子どもは大人に比べて背が低く、地面の熱(ふく射熱)の影響を受けやすいので、大人が「このくらい大丈夫」と思っていても「熱中症」になってしまうことがあります。真夏の午後の炎天下では、長時間の外遊びも控えた方がいいでしょう。外出する場合も、こまめに涼しい場所で休憩をとるなど意識して。外出時は帽子をかぶる、通気性のよい衣類を選ぶといった配慮も大切です。

 また、「熱中症」予防には、とにかく水分補給が大切。子どもは大人よりも多くの水分を必要とします。「○○に着いたらね」など、先を急いでついつい子どもをがんばらせてしまうこともありますが、水分と休息だけはこまめに与えてあげましょう。

二瓶 健次 先生

プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。