鈴木 博 先生

総合監修:鈴木 博 先生

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先生への相談

うちの子はちょうどお誕生日を迎えたころに歩き始めました。最初はまだそんなに歩けなかったので大丈夫だったのですが、最近はひとりで部屋の中をどんどん歩き回るようになり、転ぶことも多く、ケガをしてはいけないと目が離せません。かといって、常に一緒にいるわけにもいきません。
この時期どんなことに気をつけたらいいのでしょうか?

先生からのアドバイス

イラスト - 鈴木先生からのアドバイス

1〜2歳は室内での事故が多い時期です。「転んで頭を打った!」とか「ボタンを飲んでしまった!」など1歳少し前くらいから事故は増えますが、それらの多くは親が注意すれば防げるものです。

特に気をつけたいのは「台所」です。包丁はもちろん、先のとがった箸やフォーク、調理中の油や熱湯など危険なものがたくさんあります。台所での事故を防ぐために、食事のしたくをしているときはお子さんが近くに来ないように工夫しましょう。

水の事故が起きやすい「風呂場」や「洗濯機置き場」も要注意です。
小さな子は10cmの水でも溺死(できし)する危険性があります。湯船に残り湯をためておかない、ひとりで湯船に入れない、湯船や洗濯機の近くに子どもが登れるような台を置かないようにしましょう。

「洗面所」や「トイレ」には洗剤があることも多いですね。知らないうちに飲んでしまったということのないよう、お子さんの手の届かない所に置くようにしましょう。

「階段」「ベランダ」では転落事故が多く起こっています。歩けるようになったとはいえ、まだまだ転びやすい年ごろですから、階段にさくを設けたり、ベランダに台を置かないようにするなど、転落事故につながる要素を排除しましょう。

「玄関」で指を挟むことも多くありますので、出入りの際には子どもの動きに気をつけましょう。

そして最後に「居間」です。子どもの目線に立って見回してみてください。子どもの手が届く所に薬や電池、ボタン、ハサミなどを置いていませんか。危ないものは1m以上の高さの所に置いたり、カギのついたボックスに入れるようにし、使ったらすぐにしまうようにしましょう。

最後に食べながら歩くこともよくありません。転んだりした拍子に気管につまらせたりすることがありますので、注意してください。

鈴木 博 先生

プロフィール


鈴木博

埼玉医科大学卒業。1991年埼玉医大小児科講師。1998年東京都品川区に「鈴の木こどもクリニック」を開設。監修書に「赤ちゃんの病気・けが&トラブル救急箱」(学研)等。昭和大学医学部客員教授。品川区議会議員。