読書感想文のコツ!本の選び方から書き方まで【小学校3~6年生向け】

読書感想文を苦手に感じているお子さまも多いことと思います。
「おもしろかった」逆に「つまらなかった」など、本を読めば漠然とした感想は浮かんで来るかもしれませんが、それを文章にするとなると表現方法に戸惑いを感じるお子さまもいらっしゃるはず。
夏休みなど長期のお休みになると宿題となる読書感想文ですが、お子さまの学年によって書き方のコツなども変わってきます。今回はなかでも中学年・高学年にあたる小学校3~6年生のお子さま向けに、読書感想文の書き方についてご紹介しましょう。

【ステップ1】本を選ぼう

お子さまひとりでは、膨大な本の中から自分に合った本を探すのは難しいでしょう。したがって読書感想文を書くための本を選ぶ際は保護者のサポートが大切です。
保護者の意見を押し付けないように注意し、お子さま自身の意見を尊重しながら、おすすめの本を紹介するような気持ちでサポートしてください。児童文学にはカバー裏やあらすじなどの部分に対象年齢や対象学年が記載されていますので、そちらを目安にしましょう。
それでは、小学3・4年生(中学年)と小学5・6年生(高学年)に分けて、選ぶときのポイントをご紹介します。

◆小学3・4年生の場合
童話や児童文学など、100ページ程度のしっかりとした物語になっているものがおすすめです。低学年と違い、数日かけてしっかりと読書に取り組める本の方がよいでしょう。
童話や児童文学を中心に、お子さまの興味に合った本のほか、保護者のかたが読んでほしいと思うような内容の本も選択肢に入れてみてもよいですね。

◆小学5・6年生の場合
200ページ前後の数日かけてしっかりと読書に取り組める本を選びましょう。小学3・4年生の場合と同じく童話や児童文学を中心に、お子さまの興味に合った本や保護者のかたが読んでほしいと思うテーマなどから選んでいきましょう。
高学年になると、なかには大人向けの小説やライトノベルなどを読みたがるお子さまもいらっしゃると思いますが、読書感想文の題材として使うには適当でない場合があります。なるべくお子さま自身と近い年齢の主人公を描いた物語や、共感できる日常的なテーマ(学校、友だち、家族など)を扱った本をすすめるようにしましょう。

その他、どの学年の場合でも「お子さまが最後まで読み切ることができそうか」「スポーツや音楽など、お子さまの興味に合った内容か」「登場人物の年齢や題材、舞台などが共感しやすいものになっているか」などを考えていくと、選びやすいでしょう。
また、本の専門家の方々が選ぶ「課題図書」を参考にしたり、学校の先生や図書室の先生におすすめの本のアドバイスをもらったりすると、本を選びやすくなります。

選べないときには、課題図書から選ぶのがおすすめ

もしお子さまや保護者のかたが、どんな本で読書感想文を書けばいいのか迷うようであれば、課題図書の中から選ぶことがおすすめです。
毎年、全国学校図書館協議会による青少年読書感想文全国コンクールが行われており、課題図書が選定されています。こちらは、以下のような基準をもとに選定されています。

〈課題図書の主な選定基準〉
・児童生徒の発達段階に適合しており、楽しい読書体験が得られるものであるか。
・現代の児童生徒の思考や心情に適合し、多くの児童生徒に興味や関心を持たせることができるものであるか。
・児童生徒に深い感動や新たな認識をあたえ、豊かな心の成長が図れるものであるか。
(※引用元:公益社団法人 全国学校図書館協議会ホームページ http://www.j-sla.or.jp/contest/youngr/standard.html)

この他にも、コンクール前年に刊行されたものであること、段階ごとに年齢に合わせて難易度を考慮することなどが定められています。課題図書は多くの場合、学校で紹介されていたり学校の図書室や地域の図書館で貸し出されていたりします。

◆課題図書を選ぶ際の注意点
お子さまが本を読むのが苦手な場合は、自分の学年よりも下を対象にした課題図書を、逆に本が好きな場合は背伸びして自分の学年よりも上を対象にした課題図書を選ぶ場合があるかもしれません。しかし、まずは自分の学年に合致した課題図書のなかから選ぶよう促してあげましょう。前述した通り、課題図書はその学年に合った難易度が設定され、内容も共感しやすいものが選ばれているからです。

もし、読書が苦手で自分の学年よりも下を対象にした書籍をお子さまが選んだ場合は、「これをがんばって読んでみて、読み終えたら●●くんの学年が対象の本にも挑戦してみようね」と声をかけてみてあげてください。また、読めた場合には「すごいね!」と声をかけてあげることも大切です。

自分の学年よりも上を対象にした書籍をお子さまが選んだ場合は、「まずは自分の学年に合った本を読んでそれで感想文を書いてから、もし読めそうなら上の学年の本にもチャレンジしてみようか」などの形で、順番に取り組んでいくようすすめてみましょう。
上の学年の書籍に挑戦してみるのは悪いことではありませんが、本人が想像していたよりも難しく感じる場合もあります。途中で読み進められない可能性もあるため、まずは自分の学年に合ったものを確実に読めることが大事だと伝えてあげましょう。

【ステップ2】読書感想文を意識して本を読んでみよう

読書感想文を書くためには、本の読み方も工夫する必要があります。小学校3年生以上になると、読書感想文を意識して読むことが大切になります。「読んだ本がどんな内容だったか」「自分がどんな感想を持ったか」「どういう部分に心を動かされたり、疑問を持ったりしたか」といったことを後で文章にできるよう意識して読みましょう。

例えば、以下のような項目のリストを改めて用意してから読んでみるとよいでしょう。

【読む前の本に対する印象】
【どんな内容だったか】
【読み終わって、自分がどう思ったか】
【どこに感動したか、もしくは疑問を持ったか】
【印象的だった場面】
【読み終わった後の、本に対する印象】

こうした準備をしておくと、意識して読むことができますし、感想文を書く際にも大きな助けになります。
ただし小学3・4年生の場合は、【どんな内容だったか】【読み終わって、自分がどう思ったか】【どこに感動したか】だけのリストでも十分でしょう。
また、より理解を深めたい場合や埋められない項目がある場合は、繰り返し読んでみることも大切です。リストを保護者のかたが用意してあげてもいいですし、あくまでアドバイスとして「こういうことを意識して読んでみたら?」と伝えてあげる形でもよいでしょう。

【ステップ3】読書感想文を書いてみよう

では実際に読書感想文を書いてみましょう。
小学3年生以上の場合は、前述した項目のリストを作ってみて、それをもとに文章を書いてみるとよいでしょう。

特に小学5年生以上になると、ただ内容をまとめたり感じたことを書いたりするだけでなく、さらに深い内容を書きたいと思うお子さま、そういった感想文に挑戦してみてほしいと思う保護者のかたもいらっしゃるのではないでしょうか。以下に、一歩ふみこんだ感想文を書くためのアドバイスを以下にまとめてみました。

◆構成を考えよう
一般的な作文と同様、「はじめ」「なか」「まとめ」の三部構成を意識してみましょう
「はじめ」には、本の簡単な内容や、本を読む前に考えていたことを書きます。
「なか」は読書感想文のメインとなる部分です。具体的に心を動かされたことについて書きましょう。メインとなる「なか」は、書く量が多くなるため、「なか1」では心に残ったこと、「なか2」では自分の体験談などという具合に内容を分けてまとめると、書きやすくなります。
「まとめ」は読書感想文全体のまとめとして、「読み終わって感じたこと」「作者や登場人物に対して感じたこと」などを書くとよいでしょう。

◆書き出しを工夫しよう
「書き出し」は、さきほどの「はじめ」よりも前の冒頭部分になります。書き出しが印象的だと、感想文がひきこまれるものになります。
読書感想文では以下の書き出しがおすすめです。
1つ目は、最も言いたいことから書き始める方法です。「私は〇〇に感動しました」「私は登場人物に対して、こう思いました」などと結論から書き始めましょう。
2つ目は、本文の引用から始める方法です。「『〇〇〇。』私はこの一文がとても心に残っています」などという書き出しは、読む人を本の世界に引き寄せることができます。なお引用個所はわかるようにカギ括弧でくくっておくのがルールです。
どちらの場合も、そこから本の簡単な内容など「はじめ」につなげていく書き方です。

◆文体を工夫しよう
読書感想文は、お子さまにとって書きやすい文体で書き進めましょう。代表的な文体は以下の3つです。

1つ目は、「独り言の文体」です。「僕が主人公だったらこうすると思う」などといった、もっともオーソドックスなかたちです。
2つ目は、「なりきり文体」です。本の主人公になりきって「僕はこのとき、本当はこうしたかったんだ」などと書いてみましょう。
3つ目は、手紙の文体です。登場人物や作者に対する手紙のつもりで感想文を書くと、すらすらと気持ちをつづれます。

◆題名を工夫しよう
最後に読書感想文の題名を考えましょう。「この感想文、読んでみたい!」と思われるような題名を工夫してみてください。
なかなか題名が浮かばないときには、付箋やメモをしたこと、Q&Aの回答や感想文の中で繰り返し出てきた言葉を入れてみるといいでしょう。また、自分が感動したことやもっとも言いたいことをキーワードとして入れ込むと、独自性のある題名になるのでおすすめです。
例えば「『〇〇(本のタイトル)』を読んで」という題名では少しインパクトが弱いかもしれません。もし手紙形式の感想文であれば「●●(主人公の名前)へ。××がんばってね」などとメッセージ形式にすると個性が出ますし、感想文の内容も読み手が想像しやすくなります。
また「●●の犬と僕の犬」など、自分と作品を近づけるキーワードを使うのも手です。さらに「●●のお母さんがつくったぬいぐるみ」など、印象に残ったシーンを題名にするのもよいでしょう。感想文の書き手であるお子さまの気持ちがよく伝わってきます。

読書感想文は「考える読書」

読書感想文は本を読んだ際の考えを深められる効果があり、「考える読書」とも言われています。また読書感想文は読書の記録でもあります。感想文を読み直せば、感動した自分にいつでも再会できるといえるでしょう。そんないつまでも残しておきたい読書感想文を、ぜひ書いてみてくださいね。

プロフィール

監修:辻恵実

保育士資格・幼稚園教諭免許・小学校教諭免許を保有。教育学科を卒業後、小学校・幼稚園・民間ベビーシッター会社などで教育・保育分野に携わる。

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